慣れ親しんだ「平成」が間もなく終わり、２０１９年５月１日より新しい元号がスタートする。振り返ってみると、平成ど真ん中の１９９０～２０００年代は、数多くの歌姫が活躍した音楽シーンの全盛期。激動の時代を駆け抜けてきた、彼女たちの現在とは――。
２０１８年９月１６日、惜しまれつつも歌手活動を引退した安室奈美恵（４１）さん。その略歴はまさに“平成の歌姫”と呼ぶにふさわしい。沖縄アクターズスクール発の５人組グループ「ＳＵＰＥＲ ＭＯＮＫＥＹ’Ｓ」を経て１９９５年にソロデビューすると、ファーストアルバムでいきなりミリオンセラーを達成。彼女のメイクやファッションをマネする“アムラー”と呼ばれる人々が多数出現し、社会現象を巻き起こした。
その後も小室哲哉氏プロデュースにより、『Ｄｏｎ’ｔ ｗａｎｎａ ｃｒｙ』（９６年）、『ＣＡＮ ＹＯＵ ＣＥＬＥＢＲＡＴＥ？』（９７年）などのヒット曲を連発。長男出産のため１年間の休養を経て、１９９８年末の『ＮＨＫ紅白歌合戦』で復帰。以降、長きにわたり第一線で活躍を続け、２０１７年のシングル 『Ｊｕｓｔ Ｙｏｕ ａｎｄ Ｉ』で、アーティスト歴代１位タイ記録となる２３年連続シングルＴＯＰ１０入りを果たした。
そして１８年、２５周年という節目の年に電撃引退。表舞台から去り数か月がたった今も、ベスト盤『Ｆｉｎａｌｌｙ』を含む音楽関連ソフトは売れ続けており、先日発表されたオリコンの２０１８年アーティスト別トータルセールス部門で２２年ぶりの１位を獲得するなど、その熱はいまだ冷めやらない。
復帰を望む声も根強いが、引退直前のＴＶインタビューでは「『やり切った』っていうのはありますね」（１８年９月１０日放送のＮＨＫ『おはよう日本』）ときっぱりと言い切っていた彼女。マスコミ嫌いとの噂もあり、今は雑音から離れ、私人としての“第２の人生”を楽しんでいることだろう。
