■捜査一課の刑事の個性が強すぎる!

 また、船越英一郎(58)演じる虎丸良平を筆頭に、捜査一課の刑事の個性が強すぎて少々目障りなくらい目立っていた。何より、科捜研を見下した物言いは眉をひそめたくなるし、時代にそぐわないように思えた。頑固だけど正義感が強いという設定は、声を上げたり乱暴なふるまいをしなくても十分演出できるのではないか。科捜研との対比で派手な演出をしているのだとすれば、もっと抑えて科捜研を立てるようなバランスを取ってほしい。

 船越英一郎ならどんなベテラン刑事役でもこなせるのだから、抑えても存在感のある渋くてかっこいい刑事姿が見たかった。

■今後の展開を考察

 事件の背景は重たく被害者に同情の念を禁じえないが、今後の展開に一抹の不安が残った。

 全体的には事件を解決しながら、登場人物の背景に迫っていく展開が予想されるが、このままだとただ事件を解決する刑事ドラマになりかねない。もしくは、新人の成長物語になるかもしれないし、凄惨な事件に心を痛めるだけの作品になってしまっては残念だ。

『科捜研の女』のような、科捜研での鑑定をメインにして鑑定結果から導き出された解決が見届けられるドラマになるのか、『アンナチュラル』のような、死を真剣に考えさせられるような重厚かつ濃密なドラマになるのか……。

 見失われてしまいそうな事件の背景を見つけたり、その結果によって導かれる事件解決が見たい。科捜研をテーマにした作品ならではの面白みをもっと出してほしい。

 とはいえ、ドラマはまだ始まったばかり。第1話は登場人物や設定などの説明をする必要があるから、本質に迫ることは第2話以降になってしまうこともあるだろう。次週に期待したい。

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