■元メジャーリーガーが最後のピース
そんな原監督の“最後のピース”を埋めたのが、元メジャーリーガーのライアン・クックだった。「クックは、メジャー通算で17セーブ58ホールド、防御率3.58をマーク。2012年にはオールスターゲームにも出場した、経験豊富なリリーバーです」(スポーツライター)
メジャーでの実績は十分のクックだが、16年に右肘を手術。昨年復帰したものの、19試合の登板にとどまり、防御率は5点台と低迷している。「確かに不安は残るし、そもそも外国人はフタを開けるまで分かりません。ただ、これだけの実績の持ち主ですから、上原浩冶、マシソン、澤村拓一の後ろを任せられる“守護神”にメドが立ったのは間違いない。最低限の準備は整ったというところ」(ベテラン記者)
■「外国人枠」の原采配に注目
“新・勝利の方程式”の完成という4つめの秘策。だが、そこには「外国人枠」という問題が絡んでくる。現在のルール上、1軍登録できる外国人選手は4人まで。だが、今季の巨人には、投手でクック、マシソン、ヤングマン、メルセデス、アダメス、野手でビヤヌエバ、ゲレーロ、マルティネスと8人もいるのだ。
「投手だけ、あるいは野手だけで外国人4人を使うことはできませんし、8人をどうやりくりしていくのか、原監督の采配に注目ですね」(前同)
そして原監督の采配には、師である長嶋氏も大きな期待を寄せている。「ミスターが高く評価しているのは、原さんの勝利への執念。“勝利に対してオレ以上に非情になれる男”と、原さんへの信頼を常々、口にしているほどです」(事情通)
長嶋イズムを継承した“原采配”という最大の秘策で、巨人は優勝をモノにすることができるのか。