『３年Ａ組-今から皆さんは、人質です-』（日本テレビ系）は、今クールで最注目のドラマの一つだろう。第２話の平均視聴率は１０.６％（ビデオリサーチ調べ／関東地区）と、初回放送よりも高い数字を記録した。主演する菅田将暉（２５）の鬼気迫る芝居はもちろん、豪華キャスト陣の演技合戦も見どころだ。ここでは１月１３日放送の第２話を振り返ってみよう。
３年Ａ組の担任を務める美術教師、柊一颯（菅田将暉）は生徒たちを監禁して２日目、Ａ組の生徒だった景山澪奈（上白石萌歌／１８）が自殺した理由について、再び生徒たちに難題をぶつける。それは景山をＳＮＳで自殺に追いこんだ人物は名乗り出ろというものだった。これを受けて学級委員の茅野さくら（永野芽郁／１９）や宇佐美香帆（川栄李奈／２３）ら、Ａ組の生徒たちは内輪もめを繰り返す。そんな中、刑事の郡司（椎名桔平／５４）はこの事件に一颯の恋人、文香（土村芳／２８）が関係していることを知り……。
この放送でスゴかったのは、永野芽郁と川栄李奈の演技だ。学級委員だが引っ込み思案のさくら、クラスの人気者で気の強い香帆。対象的な役柄を、若手人気女優２人が見事に演じきり真っ向から衝突。緊張感がたっぷりだった。
特に注目したいのが永野芽郁。静かな語りから感情を表に出して涙を流すシーンまで、緩急ある演技はいずれも真に迫るものがある。昨年の連続テレビ小説『半分、青い。』（ＮＨＫ）でヒロインの鈴愛を演じた永野だが、とにかく“泣き”の演技が上手なのだ。朝ドラでは感情が高ぶり台本に“泣き”の指示がなくても涙を流したという彼女の泣き演技は、序盤から最終盤までドラマのハイライトであり続けた。今回の『３年Ａ組』でも、永野の泣きシーンは物語のクライマックスを彩ることになりそうだ。
