■永野芽郁=美少女高校生が定番に
また今作で永野が高校生を演じていることも、注目ポイント。若手女優にとって朝ドラは、全国的な知名度を上げるチャンスであると同時に、役柄のイメージが定着してしまう諸刃の剣でもある。永野は朝ドラで高校生から40代まで、女性の半生をしっかり演じていたが、いかんせんヒロインの鈴愛がエキセントリックで無神経なキャラだった。賛否両論あった不思議ちゃんだっただけに、今回の普通の女子高生役は、鈴愛という濃すぎるキャライメージを消すのに一役買うはず。また、さくらが鈴愛とまったく違うキャラであることも、彼女の演技派としての評価を高めることになるだろう。
『半分、青い。』以来、初の連ドラで学園モノを選ぶあたりに永野芽郁の本気を感じるが、さらに3月には永野がやはり女子高生役を演じる主演映画『君は月夜に光り輝く』が控えていることにも、着目したい。永野=美少女高校生というイメージを、定着させる狙いがあるのだろう。いずれにせよ映画『ひるなかの流星』やドラマ『僕たちがやりました』(フジテレビ系)など、女子高生の当たり役を連発してきた永野芽郁の演技には期待だ。今作で『半分、青い。』以上のインパクトを残せるかどうか、しっかりチェックしたい。(ドラマライター・半澤則吉)