■救急病院へ…お笑いの神様が引き戻した
ゆま「話は変わるんですが、昨年の7月、かなり危ない状態だったんですよね」
ハチミツ「あ~、はい。死にかけました(笑)。7月の3連休の初日から熱があったんですね。まあ、大したこともなかったけど、ライブの後、体がだるくて……次の日のライブは3ステージあったんだけど、どんどん熱が上がって、気づくと40度になっていたんです」
ゆま「40度って、その時点でヤバいですよ」
ハチミツ「でも、さらにその次の日は大阪で4公演と、ラジオの仕事もあったんです。かといって芸人は熱が出たぐらいで休めないので、とりあえず東京から大阪まで新幹線で行って……」
ゆま「うわぁ、しんどい」
ハチミツ「3公演までこなしたけど、ここが限界で、息ができない。残りは相方に任せて俺は東京に戻ろうと、タクシーで新大阪駅に向かったんです。でも、行き先を大阪市内の救急病院に変更したんです。すぐに集中治療室に入れられたけど、声が聞こえるんです。“助からないから、家族を呼べ”って(笑)。ただ、家族は東京にいるので、すぐには来られない。すると、医者は直接、俺に“この数値が90以上ないと助かりません”と宣告してきてね。数値を見たら、67しかねえ(笑)」
ゆま「笑い事じゃないですよ。泣きそうになっちゃう」
ハチミツ「まさに、もう死を待つ感覚でしたね。そのとき、目の前に5歳になる娘の顔と、松本人志さんの顔が、お月さまのように浮かんできたんです」
ゆま「娘さんは分かりますけど、どうして松本人志さんが出てきたんだろ?」
ハチミツ「いや、このことを芸人仲間に話すと、みんな納得するんです。お笑いの神様が引き戻した、と」
ゆま「死を覚悟したときは、どんな気持ちでした?」
ハチミツ「俺は意外とね、“やりたいことは、ほぼやった”という気持ちになったね。『なんば花月』の個室も与えられたし、プロレスで大仁田厚さんと電流爆破デスマッチもできたし。まあ、だいたい、やったかなと」
ゆま「最後に、今後の夢を教えてください」
ハチミツ「やることはだいたい、やったからなぁ。捕まってやろうかな」
ゆま「……さ、最低ですね……(笑)」
はちみつじろう 1974年11月20日、岡山県生まれ。お笑いコンビ『東京ダイナマイト』で芸人として人気を博す一方、プロレスラーとしても活動。プライベートでは、自称『日本一もてる肥満体』として浮名も流してきた。
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