■“いつものクドカン”を取り戻すべき!

 では、これまで大河ドラマを見てこなかった層にとってはどうだろう。『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系)など数々のヒットドラマを生み出してきた宮藤官九郎(48)の脚本ということで、『いだてん』は放送前から話題になった。大河に興味がなかった若い視聴者からも注目されたのだが、いざふたを開けてみたら説明の多い時代劇で、軽快&コメディ満載といったクドカンらしさも抑え気味。「いつものクドカン作品」を楽しみにしていた視聴者は、肩すかしを食らってしまったことだろう。

 このように『いだてん』は既存の大河ドラマ視聴者、クドカンファンの両方から「いつもと違う」と思われてしまったようだ。これでは視聴率も伸びないわけだ。クドカンの代表作である連続テレビ小説あまちゃん』(NHK)は、朝ドラを見なかった新規視聴者を多数獲得したといわれている。朝ドラなのに振り切れた展開や笑いの要素がてんこ盛りで、クドカンのやりたい放題が功を奏したからである。

 大河ドラマファンとしては「今年は一回休み」状態になってしまったのは、もはやしょうがない。2月13日にはNHKの定例会見でテコ入れが言及されたが、『いだてん』が浮上するには、『あまちゃん』のように思い切ったフルスイングっぷりで新しい視聴者を取り込んでいくことが、最良ではないだろうか。

 とはいえツイッターなどでは「名作になるのは間違いない」「いだてんはもっと評価されるべき」と『いだてん』に対して好意的な声は実に多い。視聴者は少ないものの、評価自体は高いのだ。一度見てやめてしまった人も、まだノーチェックという人も『いだてん』に今一度チャンスを。クドカンの大河ドラマはこれから回を重ねるごとに、面白くなってくれるはずだ。(ドラマライター・半澤則吉)

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