■絶対に許されないミスも…

 医療ミスは、高度医療ばかりだとは限らない。京都大学医学部附属病院では、60代女性患者に与えた点滴剤の調合ミス(17年)によって患者が死亡。30代の男女2人の薬剤師が、点滴液の濃度を通常の1000倍で調剤して処方したことが原因だった。

 また同病院では2000年、看護師が人工呼吸器の加湿器に誤って消毒用のエタノールを注入して、入院中の17歳女性が死亡した事故もあった。遺族は損害賠償を求めて訴訟を起こし、最終的に看護師ら4人と大学に、2800万円を支払うよう命じられた。

 こうした絶対に許されないうっかりミスといってもいい事故は、東京女子医科大学病院でも相次いでいる。2014年にあごの下の腫瘍摘出手術を受けていた男児(2)が、術後3日で死亡。術中に使用した鎮静剤プロポフォールが小児への使用が禁止されている薬剤で、その大量投与が死亡原因とされた。

 この事故に関し、『クローズアップ現代+』(NHK)の取材で、同院病院長は「本当に申し訳ないことだと思います。2度とあってはならないことだと思います」とコメントした。

 また同年には、脳腫瘍の治療で入院していた40代女性に、発作抑制の抗てんかん薬を飲むように指示したが、患者は死亡。通常の16倍の濃度で薬剤を処方したことが原因、と新聞各紙で報じられた。

 院内の連絡不徹底で、患者が死亡したという事例もある。2018年6月8日、千葉大学医学部附属病院は会見を開き、「患者9人でX線CTの画像診断報告書の確認遅れがあり、うち4人の治療結果に影響を及ぼし、2人が死亡した」と発表した。死亡した2人については、新たにがんを認識した段階では、すでに手術も不可能な状態だったという。同院院長は「深くお詫び申し上げる。全力で再発防止に務める」と謝罪した。

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