■避けたい食品添加物は?

 では、避けたい食品添加物にはいったい、どのようなものがあるのか。渡辺氏が挙げるのは、発色剤の硝酸カリウム、酸化防止剤の亜硫酸塩、合成甘味料のアスバルテーム、合成保存料のソルビン酸カリウム、着色料のカラメル色素だ。

 たとえば硝酸カリウムでいうと、この物質を1.5%含む飼料を牛に食べさせたところ、中毒を起こして死亡したという報告もあるという。また、亜硫酸塩は漂白剤としても使われる成分。信じ難いが、こうした添加物が使われている食品が数多くあるのだ。

 さらに、ほとんどの弁当に使われるカラメル色素には4種類あり、そのうちの2種類には発がん性の化学物質が含まれているという。しかも、原材料名欄には、どのタイプを使っても「カラメル色素」としか表示されない。つまり、“危ない2種類”が使われていても、消費者には分からないということである。

 添加物の他に注意したいのが揚げ物だ。コンビニやスーパーなどで売られる弁当は工場で作られているが、高温の油で調理されるケースが多い。その結果、「油が酸化し、有害な過酸化脂質ができてしまいます。胃腸がデリケートな人なら腹痛や下痢を引き起こすこともあります」(同)

 そして、もう一つ、市販弁当で注意したいのがミネラル不足だという。NPO法人『食品と暮らしの安全基金』(以下、安全基金)で、駅弁なども含む21種の弁当の5つのミネラル(カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅)を調べた結果、5つすべての「推定平均必要量」に達した弁当はゼロだったそうだ。安全基金の小若順一代表が話す。

「推定平均必要量というのは、これが不足したまま1か月も食べ続けると、個人なら50%の確率で、集団なら半数が病気になってしまうという数値。この調査では、その量にすら達したところがなかったわけです」

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