■セブンイレブンやローソンはすさまじい企業努力

 こうした課題の一方で、すさまじい企業努力がされている分野でもある。元祖・B級グルメライターの田沢竜次氏が言う。

「かつてコンビニ弁当というと、ガッツリ系ばかりというイメージでした。ところが、最近はコンビニ側も健康とヘルシーを売りにするようになっています」

 その代表例が、セブンイレブンだ。セブンは、オリジナルの弁当や、おにぎりなどに「保存料・合成着色料不使用」を宣言。本誌の持ち帰り調査の結果でも、使われている食品添加物の種類は総じて少なかった。また、ローソンも同じく、オリジナル商品で保存料・合成着色料を不使用であることをシールで表示。

 高級スーパーの成城石井も、保存料・合成着色料・合成甘味料が不使用であることを基本にし、さらに、化学調味料不使用の弁当をそろえている。牛丼チェーンの松屋にいたっては、化学調味料・人工甘味料・合成着色料・合成保存料を使用していないメニューを増やし、カウンターの調味料にもそれを適用する徹底ぶり。定食チェーンの大戸屋も、添加物を使用していない。

 では具体的に、どの弁当が「食べていい弁当」なのか――本誌が都内で売られている弁当を調査してまとめた一覧表が文末のものだ。ここに挙げたのは、あくまでも食品添加物が非常に少なく、発がん性が特に疑われる添加物も使用しておらず、さらにはカラメル色素のほか、評価が分かれているクチナシ色素と増粘多糖類も使っていないなど、厳選に厳選を重ねたもの。いわば“超優等生”で、食べていい弁当は他にも数多くある。自身で選ぶ際には、添加物の種類の少なさに加えて、危険性が高い添加物をチェックしてほしい。

 しかし、ここで問題となるのが、原材料表示を示すシールが貼られている場所だ。今回調査した結果では、半分以上の弁当で底部分に表示してあった。つまり、店頭で確認するには少々、ハードルが高いのである。

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