■綾瀬はるかの泣きがポイントに

 ご存知の通り、綾瀬はるかは2013年の『八重の桜』で大河の主役を務めるなど、実績も人気もトップクラスの国民的女優だ。シリーズ化された『ホタルノヒカリ』(日本テレビ系)や三谷幸喜(57)脚本の『ザ・マジックアワー』などでの活躍もあり、コメディエンヌのイメージが強い。

 実際に『いだてん』でも自転車節を熱唱するなど、笑える演技が話題となっていた。しかし“笑い”だけでなく“泣き”の演技も得意なのが、彼女のすごいところだ。2015年にさまざまな賞を総なめにした映画『海街diary』では、四姉妹の長女を熱演。妹たちを優しく、ときに厳しくまとめあげるお姉さんという役は綾瀬のイメージと真逆だったが、これを見事に演じきり、シリアスな役柄でも綾瀬はるかは「ハマる」と世に知らしめた。

『いだてん』で見せる綾瀬の艶やかで確かな演技は、切なさや感動を確実に視聴者に伝えている。今後も彼女の切ないシーンや、感動の芝居に期待せずにはいられない。スヤが嫁いだ池部家の姑役は演技派女優、大竹しのぶ(61)だ。そうなると、この2人のバトルが今後の見どころになることは確実だ。

 先週はライブストリーミング配信で出演者が語り合う“楽屋トーク”を実施したことが話題になった。視聴率アップに向けてこのようなアピールは確かに大事だけれど、大河らしからぬコメディというイメージを払拭し、“泣ける大河”というアピールをすることが視聴率アップへの近道では? ヒロインの綾瀬はるかが、その鍵を握ることは間違いない。(ドラマライター・半澤則吉)

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