乃木坂46
※画像は乃木坂46の1stアルバム『透明な色』より

 (前回の続き)そして、外の現実と向き合うことになったのは若手女優だけではなかった。2000年代後半になると、アイドル歌手もまた学園的な温室から離れて、外の現実と向き合おうとし始める。AKB48の時代性とは、きっとそういったところにあるのだろう。その存在を他にない魅力的なものにしたのは、メンバーたちが現実の過酷さにひるむことなく対峙する姿だったに違いない。舞台裏を映したドキュメンタリー映画や選抜総選挙を思い出すまでもなく、彼女たちはドキュメンタリーの世界をリアルに生きてきた。


おおたしょういち

太田省一

 1960年生まれ。社会学者、文筆家。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビと戦後日本、お笑い、アイドル、ネット動画など、メディアと社会・文化の関係をテーマに執筆活動を続ける。著書に『木村拓哉という生き方』『中居正広という生き方』『社会は笑う・増補版』(すべて青弓社)、『SMAPと平成ニッポン』(光文社)、『ジャニーズの正体』(双葉社)、『マツコの何が“デラックス”か?』『芸人最強社会ニッポン』(ともに朝日新聞出版)、『紅白歌合戦と日本人』『アイドル進化論』(ともに筑摩書房)など。

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