■放送期間が長い大河ドラマならではの荒業

 考えてみればクライマックスの連発こそ、大河ドラマ伝家の宝刀。たとえば昨年の『西郷どん』では西郷吉之助(鈴木亮平/35)が島津斉彬(渡辺謙/59)と出会ったのを皮切りに、2度の島流し、倒幕運動、戊辰戦争、江戸無血開城、明治政府との対立、西南戦争と月イチペースで壮大な事件が起こり、大きなクライマックスを迎えた。普通のドラマなら見どころの連発は見ていてしんどいが、大河ドラマはクライマックスを何度も見せつけ、視聴者を虜にしている。それは1年間続く歴史ものだからこそできることであり、この手法が『いだてん』復活の起爆剤になるのではないだろうか。

 先ごろ、『いだてん』は新キャストを発表した。寺島しのぶ(46)、黒島結菜(21)、夏帆(27)、柄本佑(32)と豪華な面々だ。新キャストは四三が活躍する大正編に登場するそうなので、四三の五輪以外での奮闘も濃厚に描かれることは確実だろう。今後はオリンピック選手も続々と登場するはずなので、「登場人物をよく知らない」という問題も解決できるかも。ぜひクライマックスをたくさん作って、低視聴率ドラマというレッテルを引っぺがしてほしい。(ドラマライター・半澤則吉)

※画像はNHK『いだてん』番組公式ホームページより

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