続々と発表されている、2019年春クールのドラマ情報。その中でも大きな話題になっているのが、二階堂ふみ(24)と亀梨和也(33)がダブル主演を務める『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)だ。
10年に竹内結子(38)が主演した『ストロベリーナイト』は好評を博し、最高視聴率は16.9%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)を記録して放送終了後に映画化されたほどだ。それを今回は、キャストもスタッフも一新して続編を作るというのだから、大きな賭けといえるだろう。
今回の『ストロベリーナイト・サーガ』で気になるのが、まず主人公の姫川玲子(二階堂ふみ)だ。姫川は警察という男社会の中、姫川班のリーダーとして毅然と指揮を執るという役柄だが、演じる二階堂ふみの演技力はお墨つきだ。ただ二階堂ふみは、犯人を追うよりも追われる、または事件を引っかきまわす側の役が圧倒的に似合う、魔性系のイメージが強い。これをどう打破するのだろうか?
そして、このドラマのヒットのカギを握るのは、間違いなく姫川の部下、菊田和夫を演じるKAT-TUNの亀梨和也だ。姫川に恋愛感情を持ちつつ、それを表には出さず見守り続けるという役どころだ。「歩くハードボイルド」と言いたくなるほどの存在感を持つ、西島秀俊(47)からのバトンタッチとなる。これまでも、ハードな任務をこなす刑事役を数々演じてきた西島はまさに当たり役で、私生活を捨て、姫川に命を預けるような従順さは、見ていて圧倒的なほどだった。
■亀梨和也が『妖怪人間ベム』で見せた個性とは?
亀梨和也は西島秀俊に比べるとやや線が細いものの、彼の自然体な演技は評価が高い。アイドル的なオーラで勝負するより、まじめさ、心優しさをじんわりと見せることができる、“静かなる演技派ジャニーズ”といった存在だ。「こりゃ絶対失敗するだろう」と誰もが予想したドラマ『妖怪人間ベム』(日本テレビ系)を、しみじみとした人間ドラマに変換した繊細さと哀愁を持っている。
しかも亀梨和也は、周囲の仲間になじむ柔らかさを持っており、どれだけ大勢でいようが一匹狼感を漂わせる西島とは、大きな違いがある。この亀梨独特の個性を出せるかが、大きなポイントになるだろう。
個性の二階堂と、包容力の亀梨。この2人がどんな相乗効果をもたらすのか。警部補の勝俣健作として江口洋介(51)の出演が発表されたが、その役どころはまだ明かされておらず、どう立ち回るのかも楽しみだ。「前作を超えるチームワークが発揮されるのか?」と、比較するのも楽しいのだが、今回の『ストロベリーナイト・サーガ』は、前作とは似て非なる、新たな味わいを楽しめるドラマになりそうだ。