■『たけしのスポーツ大将』にも出演した横浜の及川雅貴

 四天王の3人目は、横浜の及川雅貴投手。中学時代からU-15日本代表に選ばれた左腕の逸材だ。「中学時代、『たけしのスポーツ大将』に出演。西武の秋山翔吾や中日の平田良介と対戦し、平田から空振り三振を奪いました。高校入学前から、その才能の高さは知られていましたね」(民放関係者)

 しかし、野球専門誌『野球太郎』の持木秀仁編集長は、及川の「安定感」に危惧を覚えるという。「プロで通用する能力を持っていることは確かでしょうが、制球力に問題があり、ときおり自滅してしまいます。この課題を克服できているかどうかを、プロのスカウトはしっかりと見極めようとするでしょう」

 昨秋の関東大会では、カウントが苦しくなるとボールを置きにいくクセが出て、7回コールドで敗退という屈辱を味わっている。「そんな負け方をしたチームは、ふつう選抜されません。主催者が横浜高校のネームバリューが欲しくて、無理やりねじ込んだという噂も流れています。甲子園で同じようなことを繰り返せば、プロの評価は一気に下落してしまうでしょうね」(高校野球関係者)

 甲子園では、きっちり結果を出して、A級の逸材ということを証明してほしい。

 そして、四天王最後の一人が、岡山・創志学園の西純矢投手。「残念ながらセンバツへの出場はかないませんでしたが、150キロの速球とキレのある変化球で、昨夏の甲子園で三振の山を築いたことは記憶に新しい。2年生時点で“今すぐ欲しい”と発言していたスカウトもいるほどで、実力は折り紙つきです」(前同)

 しかし一方、こんな声もある。「三振を取った後に雄叫びを上げたりする姿に、一部から批判の声が出ていました。プロの目から見ると非常に子どもっぽく見えますし、弱さの表れとも取れます」(前出の持木編集長)

 及川同様、どれだけ試合をまとめていけるかが今後の課題だが、素材はA級といっても問題ないだろう。

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