■山梨学院の野村健太は清宮幸太郎のように

 最後は外野手を見ていきたい。まず、真っ先に名前が上がるのは山梨学院の野村健太。180センチ、88キロという体格からも分かるように、下半身と腕っぷしの強いスラッガータイプだ。昨夏の甲子園で、左ポール際中段に放った特大アーチは観衆の度肝を抜いた。野村は、その飛距離から“山梨のデスパイネ”というニックネームを頂戴している。

「パワーと飛距離は本当に高校生離れしています。長打力に関して言うことはない。ただ、守備面には課題も多く、いわゆる打つだけの選手。セ・リーグのチームは手を出しづらいのではないでしょうか」(持木編集長)

 もしもプロに行くなら、清宮幸太郎のようにパ・リーグということになるのかもしれない。守備の課題ゆえ、Bといったところか。

 最後の一人は大阪・履正社の井上広大だ。「身長188センチ、体重97キロ、靴のサイズが31センチという規格外の体格から長打を量産するスラッガー。もともと捕手でしたが、外野手に転向しました。1年生の冬に右膝にケガをして、昨シーズン終了後の11月に手術に踏み切りましたが、術後の経過は順調。守備も走塁も問題なしで、センバツでの大暴れが期待されますね」(野球専門誌デスク) ケガの過去を鑑みると、Bクラスだろうか。

 最後に、持木編集長に今年の金の卵たちの全体的な評価を尋ねてみた。「全体的にレベルの高い選手が多く、豊作の年と言えるでしょう。ただ、ドラフトの上位指名確実と思われる超A級、あるいはA級の選手が、投手に偏っていることは確かです。投手の充実ぶりに比べると、野手ではドラフト上位確実と思われるような選手が見当たらないのは寂しい」(持木編集長)

 また、これまでノーマークであったとしても、甲子園で大活躍し、「こんな選手がいたのか」と、プロのスカウトやファンを驚かせてくれる逸材が登場することを期待したい。

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