竹内涼真
竹内涼真

 連続テレビ小説ひよっこ』(NHK)の続編、『ひよっこ2』が3月25日から28日にかけて、4日間連続で放送される。有村架純(26)ら、豪華主要キャストが総出演とあって、注目されているようだ。近年、朝ドラはスピンオフ作品が放送されることが多かったが、堂々の続編というのは珍しい。ここでは中でも注目のポイントをチェックしつつ、『ひよっこ』がそもそもどういうドラマだったのかを振り返ってみよう。

『ひよっこ』は2017年上半期の連続テレビ小説。茨城県の奥茨城村で育ったみね子(有村架純)は、東京に出稼ぎに出ていた父、実(沢村一樹/51)が行方不明になったことを受けて、同級生の時子(佐久間由衣/24)と上京して工場で働くことに。しかしこの工場はオリンピック後の不況で閉鎖。みね子が足を向けたのは、実が以前、訪れたという赤坂の洋食屋「すずふり亭」だった。

 本作は、東京オリンピック目前の1964年から話がスタート。集団就職、ビートルズ、ツイッギーなど時代性のある事象を盛り込みながら、当時の若者の生き様を見事に切り取った青春物語だった。朝ドラでは、現在放送されている『まんぷく』の福子(安藤サクラ/33)のように、有名実業家の成功を支えた女性や仕事に打ち込む女性がヒロインになることが多いが、『ひよっこ』のヒロインであるみね子は、洋食店のウェイトレスだ。普通の女の子が主人公というのは異色だったが、当時を生きる若者たちの日常がリアルに瑞々しく描かれていた。

 また、行方不明の父を探すという物語のタテ軸、若者たちの暮らしや心の葛藤を描くヨコの軸。この2つが見事に組み合わされており、涙あり笑いありの朝ドラ史に残る傑作だった。

『ひよっこ2』の予告編を見ていて、最もテンションが上がったのが竹内涼真(24)が演じる島谷の再登場だ。予告ではチラリとしか出ていなかったが、あの島谷も帰ってくるということは、もうそれだけでニュースだろう。

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