有村架純
有村架純

 ドラマ『ひよっこ2』(NHK)の4夜連続放送が、話題になっている。有村架純(26)がヒロインのみね子を演じ、人気を博した連続テレビ小説ひよっこ』の純粋な続編なのだが、19時30分に放送開始という、ドラマにしては中途半端な時間にもかかわらず初回の平均視聴率は11.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)を記録した。大河ドラマいだてん』の3月24日放送が、9.3%ということを考えると、『ひよっこ』がいかに人気なのかを痛感する。まずは初回の放送を振り返って、人気の秘密に迫ってみよう。

 話の舞台は『ひよっこ』から2年後になる、1970年(昭和45年)。みね子は秀俊(磯村勇斗/26)と結婚して、幸せな生活を送っていた。みね子の実家、奥茨城村の人々も相変わらず元気で、みね子の両親、美代子(木村佳乃/42)や実(沢村一樹/51)は花の栽培に精を出していた。そんな中、みね子の働く赤坂のすずふり亭では、一つの問題が発生。店主の牧野鈴子(宮本信子/73)が、引退を考えているというのだ。

 放送を見て驚いたことが、2つある。1つめは登場人物が、2年前とまったく変わらないこと。みね子の妹、ちよ子(宮原和/14)が高校生になったなどの変化はあるが、みね子はをじめ、すべてのキャラクターがそのまま年をとっただけ。昔の友達と久しぶりに再会したような、懐かしさとうれしさがあり、見ているだけで楽しくなる30分だった。

 2つめは、この2年の間に出演者が出世しているということ。放送前はヒロインに人気女優の有村架純を据えたことが注目されたが、ほかの出演者たちもこの2年間で大出世しているのだ。

 沢村一樹はドラマ『刑事ゼロ』(テレビ朝日系)など、以前にも増して主演作が増えた印象がある。みね子の夫、秀俊を演じる磯村勇斗は『今日から俺は!!』(日本テレビ系)でのヤンキー役が話題になるなど、若手注目株として活躍中だ。これに加えて竹内涼真(25)や松本穂香(22)ら、テレビCMでおなじみの人気者がそろうのだから、豪華としか言いようがない。登場人物の“不変”と同時に、演じ手の“成長”を強く感じられる幸せは、ドラマファンにはたまらないものだ。

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