「NG靴」履いていませんか? プロが教える「体にいい靴」の選び方の画像
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『週刊大衆』50代記者の靴選びは実に簡単だ。値札を見て、デザインや色が気に入ったら店員にサイズを伝えて試し履きをする。そして、きつくなければ購入。これと同じような熟年読者は多いのではないだろうか。

 だが、足と靴と健康協議会の木村克敏・事務局長は「こんな靴選びをしていたら、足だけでなく体まで傷める」と忠告する。木村氏は、健康的で履きやすい靴のコンシェルジュとも言えるシューフィッターの上級資格を持っている。いったい、どこが悪いのか。

「足の長さや足幅などは体型の変化や加齢とともに変わります。中高年になると土踏まずが平たくなる人が多く、この分、足の長さが伸び、足幅も広くなります。若い頃と同じサイズの靴を履いていると、きつくなってしまいます」(前同)

 記者も高校時代からずっと25.5センチの靴を買っている。言われてみれば、最近、靴が少しきついのか、歩いているときに親指や小指に痛みを感じている。

 実は、こんなきつい靴を履き続けていると、外反母趾や巻き爪になったり、ウオノメができるなど、足にさまざまな不具合が起こるという。ちなみに、外反母趾は足の親指が人差し指に寄ってしまう疾患で、幅の狭いハイヒールを履く女性に多い。巻き爪になると、足の肉に爪が食い込んで、歩くのもつらくなる。どちらも悪化すると歩行困難になるほどの痛みがあり、外科手術が必要になるケースも。また、合わない靴を履き続けると不自然な姿勢で歩くため、骨格に歪みが生じてO脚になったり、股関節痛や腰痛、肩こり、首の痛みなども引き起こす。

 では大きめの靴がいいのかというと、そうではない。「不必要に長かったり、幅が広い靴も、爪先を圧迫して外反母趾などになりやすくなります」(同)

 大きい靴を履くと、足が前後左右に動いてしまうことが原因だという。また、大きめの靴は無意識に靴が脱げないよう不自然な歩きをしてしまうため、これまた膝や腰痛などの原因となる。

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