母親の榊原るみさんには、以前に当ページの前身企画に出演してもらいましたが、娘の松下恵さんと親子そろっての登場は本誌初! るみさん、結婚しない恵さんのことが心配でたまらないようで……。
――このコーナーに美人母娘がそろって登場するって、なかなかないんです。ありがとうございます。
松下恵(以下、松下)以前は親子ではなく、姉妹みたいだって、よく言われていたんですよ。私が子どもの頃から母は母親っぽくなかったし。うちは祖母が強烈な個性の持ち主で、祖母がビッグ・マザーで、私たちは姉妹みたいなところがあって、2人で一緒に怒られていましたね(笑)。
榊原るみ(以下、榊原)そうそう。なんで早く帰ってこないのよ、とか。
松下 だから、母も自信というか、母親という自覚がそんなになかったのかもしれませんね。
榊原 そうかもしれない。
松下 母は再婚してからロサンゼルスに11年間、私と離れて暮らしていたんです。母が60歳のときに日本に帰ってきて、そのとき私は30歳だったんですけど。それからグッと2人の距離が縮まった感じですね。
――このたび、松下さんがドキュメント映画『アラフォーの挑戦 アメリカへ』に主演されました。松下さんがアメリカへ行って、そこで多くの人に出会い、さまざまな人生観や価値観に触れたことによって新たな一歩を踏み出す……というストーリーです。
松下 ロサンゼルスで語学学校を経営する知人が「若い人に海外留学に興味を持ってもらいたい」ということで、彼女がプロデュースを務めたんです。その話が私の義父で本作の監督を務めた、すずきじゅんいちのもとに来て。主演は20代くらいの一般人の方でということで話を進めていたんですが、プロデューサーが「最近はアラサー、アラフォー世代の女性が留学に来るケースが増えているけど、松下さん、興味ある?」っておっしゃってくださったので「私、行きます」って(笑)。
――ドキュメントというとハプニングがつきものかと思いますが……。
松下 最初のホームステイ先のシャワールームで、ポータブルお風呂に入るシーンがあるんです。お風呂から出てお湯を捨てようと思ったら、ポータブルお風呂自体が排水溝を塞いじゃって、シャワールームから水があふれだしてしまい……。スタッフさんにすごく迷惑を掛けてしまいました。
――それは大変でしたね。
松下 次のホームステイ先では蛇口をひねったらお湯が止まらなくなっちゃって。
――そういうトラブル続きの撮影の中で印象に残ったシーンを教えてください。
松下 いろんな方にインタビューして心を揺り動かされたことが多かったけど、動物好きな私としたら、アニマルシェルターに行けたことかな。私が住んでもいいくらいの広さのワンルームに1匹の猫ちゃんが飼われているとかね。日本のペットショップと比べてしまってビックリしました。