『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』を実践!「大人の娯楽」人生カレンダーの画像
写真はイメージです

 老け込むのはまだまだ早い! 新時代の主役となるのはシニア世代。生涯の友となる「楽しみ」を見つけよう!!

「60歳になってから大切なのは、“頭の体操”をすることです。そのためには、旅行、ゲーム、スポーツ観戦など娯楽を持つべき。頭に刺激を与えることで、老化の防止にもなります」

 こう語るのは医学博士の志賀貢氏だ。読者の中には、定年退職したものの、毎日やることがなくてツマラナイ……と嘆いている方も少なくないのではなかろうか。元号も変わり、社会が新たなスタートを迎えるにあたり、それは実にもったいない。志賀氏が言うように、娯楽を持つことは、これからの人生を謳歌するための秘訣でもあるのだ。

 そこで今回、本誌では、60歳以上でも全国各地で気軽に始められ、かつ生涯楽しむことができる“大人の娯楽”を紹介していこう。特に最近では、シニア世代を対象にした「割引サービス」も多い。その活用術も併せて解説する。

■太川陽介と蛭子能収で人気のテレビ番組の影響も

 最初に紹介するのは、今、シニア男性の間ではやっている“路線バスの旅”だ。「太川陽介蛭子能収のコンビで人気を博した『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』など、テレビ番組の影響もあって、路線バスで“ぶらり気まま”な旅を楽しむ中高年は増えていますね」(旅行誌編集者)

 電車や飛行機と違って、途中下車がしやすい路線バス。ふと車窓から目についた町の風景に心を奪われて、降り立ってみるのもいい。前出の志賀氏もこう語る。「60歳を過ぎると、どうしても好奇心が失われがち。路線バスで見知らぬ土地を見て回ることは、いい意味でスリルもあり、交感神経の働きが自然と良くなるので、“若返り”の効果も期待できます」

 本誌オススメの路線は“日本一の路線バス”と呼ばれる、奈良県十津川村を縦断する新宮(和歌山)行きの奈良交通のバスだ。「奈良市街から160キロ、時間にすると約6時間、山の中を走るんです。そして、和歌山に出たとき、目前に太平洋が広がる。路線バスならではの感動が味わえますよ」(旅行ライター)

 川端康成の小説『雪国』の舞台になった新潟県越後湯沢から峠を超えて、長野県の栄村まで至る路線バスも、なかなか味わいがある。「車窓からの景色はもちろん、この路線は観光客に加え、地元の女性もよく利用しており、隣の席に座った人と仲良くなれることも(笑)。“一人旅です”と言うと、おいしい店なども教えてくれたりするので、つい“ご一緒しませんか?”と誘いたくなります」(前同) ちょっとしたトキメキも期待できるというわけだ。

 路線バスは、料金が安いのに加え、割引サービスがあるのも見逃せない。「東京都なら70歳以上の条件つきで、都内の路線バス・都営地下鉄などが年間1000円で乗り放題となるシルバーパスが利用可能。それ以外にも、全国的にシニア対象のフリー定期券が販売されているので、うまく使えば、安価に旅行できます」(情報誌ライター)

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