「食べると死ぬカレー」と「体にいいカレー」の“健康効果”の秘密の画像
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 カレーライスといえば、日本人の食卓の定番メニュー。全国にもカレー店は多い。食べたことがない人は、おそらくいないだろう。古くは明治時代、大日本帝国海軍で、脚気解消のために食べられたともいうが、近年、カレーに使われるスパイスの「健康効果」に注目が集まっている。

 一般的なカレーライスは、具材を炒めて水を加え、市販のカレールウと一緒に煮込むのが定番だが、カレールウの代わりにスパイスを組み合わせた「薬膳カレー」が人気で、専門店も続々と誕生しているのだ。

 漢方の専門家で、『やさしい漢方の本 さわれば分かる腹診入門』(日貿出版社)を出版している薬剤師・鍼灸師の平地治美氏が、スパイスの効能について解説してくれた。

「ターメリック(ウコン)、クミン、コリアンダー、カルダモン、クローブ、ペッパー(胡椒)などありますが、全体的に胃腸の働きを良くし、代謝を上げるものが多いですね。中でもウコンの薬効は素晴らしく、肝機能を高め、血液を浄化し、生活習慣病全般を予防してくれます」

 もちろん、カレールウの中にも、こうした各種スパイスは入っているが、B級グルメライターの田沢竜次氏は、市販のカレールウの問題点について解説する。

「カレールウには各種スパイスに加え、小麦粉、油(トランス脂肪酸など)、塩分、糖分が入っていて、こってりした味つけになっており、食欲を増進します。その結果、から揚げやとんかつなどの揚げ物と一緒に食べると、カロリー過多となり、逆に健康を損ねてしまう可能性があります」

 前出の平地氏によれば、自然食品店などの専門店では、小麦粉不使用、無添加、糖質オフなど、いろいろなタイプが販売されており、決して一概にカレールウがダメなわけではないという。

 前出の田沢氏は、「一つ一つスパイスを選ぶといっても、それは最初だけ。一度、買いそろえれば、後は自分好みの味や香りを調合できて楽しくなる」というが、もっと手っ取り早い方法はないのか。

 そこでオススメしたいのが『S&B赤缶』(エスビー食品)などに代表される「カレー粉」だ。

「代表的なスパイスを予め最低5種類は調合してくれています。ただ、カレーを作る際、とろみを出すため小麦粉を使うと、カロリー過多になるので要注意です」(平地氏)

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