■専門家が薦める「健康カレー」

 では以下、「薬膳カレー」の極意であるスパイスと組み合わせることで、より健康にいいというカレーの食材を、前出のご両人に選んでもらおう。まずは田沢氏から。

「代表的な食材はニンニク、ショウガ、それに肉なら鶏ですね。ニンニクは体を温め滋養強壮、殺菌・解毒作用もあり、便秘、風邪、冷え症にいい。ショウガも、ほぼ同様の効果があります。そして肉なら油が少ない鶏のムネ肉や、ささみがオススメです」

 さらに田沢氏は、札幌発祥のカレー料理で「薬膳カレー」を元にしている「スープカレー」も薦める。

「ジャガイモ、ナス、ニンジン、レンコンといった野菜、キノコなどを入れて煮込み、最後にカレー用のスパイスを入れる。カレー味の野菜スープみたいなもので、コンソメを加えると、よりおいしいです」

 野菜嫌いの人も、カレースパイスの味付けでおいしく食べられ、健康になれる。一方、平地氏が薦めるのは「トマトカレー」だ。

「トマトに含まれる『リコピン』は熱に強く、抗酸化作用が高く、生活習慣病の予防にもなります」

 その他にレシチンが豊富な大豆を入れれば、アルツハイマー病の予防効果が期待できるし、ナトリウムを排出するカリウムが豊富なオクラを入れれば、高血圧に効果がある。納豆、ココナッツミルク(グリーンカレー)、アスパラなどを入れてもいい。香ばしいカレースパイスが、なんでもおいしくしてくれる。さらに、カロリーが気になる人に平地氏が薦めるのがカリフラワーだ。

「ご飯の代わりに細かく刻んだカリフラワーを使うといい。カリフラワーは低糖質で、味にも癖がない。 実際にメニューにしているカレーチェーン店もあるようです。おから、ご飯にコンニャクや寒天を混ぜるのもいいでしょう。もちろん、ご飯を少なめにする、具材を炒めるのではなくボイルするなど、油を使わないことで、糖質や、カロリーを抑えるのもいいですね」 

 ちなみに、ご飯の代わりにカリフラワーを使ったメニューを出しているチェーン店とは『カレーハウスCoCo壱番屋』のこと。

 忙しい現代人は一食ごとパックになったレトルトカレーのお世話になることも多いだろうが、トッピングの食材を1品追加するだけでも、効果が期待できる。ちなみに、「一晩寝かせたカレーはうまい」という説が広まっているが、常温で放置すると雑菌が急速に繁殖し、スパイスの香りの大部分が揮発してしまう。調理後はなるべく早く食べ、残りは小分けにするなどして、冷蔵庫で保管してほしい。

 今年4月、『ハウス食品』は、カレーに含まれるスパイスが、大気汚染を引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」による呼吸器の炎症を抑制することが実験で判明した、と発表した。カレーのスパイスは、体の内側と外側から、我々の大切な健康を守ってくれる。モリモリ食べて、生涯現役で元気になろう!

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