メガドライブ「全ソフトを収集した」男が語る“コンプリートへの道”の画像
画像は『メガドライブ』公式ホームページより

 1988年にセガから発売された家庭用ゲーム機、メガドライブが昨年30周年を迎えた。家庭用ゲーム機として他社に先駆けて16ビットCPUを搭載した本機。そのメガドライブの発売から約31年、3月30日に行われたイベント『セガフェス』で発表された、手のひらサイズの『メガドライブミニ』が9月19日に発売となる。

 周辺機器専用のゲームまで含めるとメガドラのゲームは総計578本。ファミコンより市場に残っている本数が圧倒的に少なく、その完全収集は超困難だ。そこで今回は、メガドライブコンプリートを果たした男が明かすコレクションの獣道にせまる。

PROFILE
Ucchii
大阪府出身。セガ系メインのレトロゲーム収集家。メガドライブおよびメガCDのソフトコンプリートだけでなく、メガドライブ周辺機器やハードもほぼ箱説付きで保有している。現在はゲームギアのコンプリートを目指そうかなと画策中。屋根裏もモノでビッシリ!

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 メガドライブを初めて買ったのは発売から間もない翌年明けの正月、1988年の元日に『スペースハリアー2』と一緒に買ったのがきっかけでした。セガにハマったのはそれよりはもう少し前になるのですが、当時の友達がファミコンではなくセガ・マーク3を買ったことが影響して。根がひねくれていたせいもあったのか、いつのまにかアンチ任天堂路線を突き進んでいましたね。ファミコンもそれなりに遊んでいましたが、セガの不思議な魅力に惹かれていった面が大きかったと思います。

 セガは新しい技術とかを積極的に取り入れる気風があって、他社よりも先進的な周辺機器やハードを発売するのですが、それだけに時代が追い付いていないうちに早すぎる選択をして理解されずに終わることが多いんですよ。そういった一歩二歩も先に進む姿勢はたまらなく好きですね。

 もともと学生時代からアーケードゲームが好きだったので、レベルの高い移植モノが楽しめるメガドライブは随分遊んだものですが、新しいゲーム機やソフトが発売されるたびに買ってしまうので、当時のバイト代とかほとんどゲームにつぎ込んでいました。ゲームに注ぎ込むモチベーションには波があって、丸々30年以上ゲームだけにお金を使っていたわけではないのですが、リアルタイムで買っていた頃はほとんど定価~2割引程度だったわけで、いま思い返してもよくそれだけの金があったなと僕自身思います(笑)。

 1994年にセガサターンやプレステが発売されると周りのみんなの興味は新しいハードに行っちゃうじゃないですか。おかげでメガドライブのソフトとかをごっそり処分する知人から譲り受けたりして、それで一気に保有数が増えたんですよ。ゲーム取扱店等ではメガドライブソフトを在庫一掃のために投げ売りしていた時期でして、当時は勤め先が日本橋(東京の秋葉原、名古屋の大須と並ぶ、大阪の日本三代電気街のひとつ)にあった地の利を生かして毎日昼休みと退勤後にはショップを覗いて出物をチェックしていました。

 それまでは特別「メガドライブのソフトをコンプリートしよう」と思っていたわけではないのですが、ここまで来ると残りのタイトルまで全部集めたくなっちゃう。どこかコレクター気質があるんでしょうね。

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