「東京五輪チケット購入が超難解な件」で組織委直撃「本当に買えるの?」の画像
画像は「東京2020公式チケット販売サイト」より

 5月9日、東京五輪のチケット争奪戦が幕を開けた。最高料金は開会式の30万円(A席)。開会式はD席でも4万5000円と高価だが、世紀の祭典をひと目見たいと、ついつい財布の紐を緩める人も多いだろう。しかし、そこで立ちはだかるのが、その購入方法だ。

「現在はインターネットを通じての販売のみで、事前にIDをネット上で登録する必要がある。しかも、すべて抽選で、“セッション”や“カスケード”など横文字ばかり。シニア世代を置いてきぼりにした感は否めません」(全国紙記者)

 事実、購入方法の難解さから、早くもチケット入手を見送る人もいる。都内に在住する80歳の男性は、「55年前は往復ハガキで応募するか窓口購入かの2択で、とても分かりやすかった。せっかくだから観たかったけれど、ネット購入じゃ諦めるしかないね」と顔をしかめる。

 ならばと、本誌は東京五輪大会組織委員会にシニア世代の困窮ぶりをぶつけてみたが、「ネットで受け付けるしか方法がありません」とニベもない返答。ネットが苦手な人は、抽選に参加できないのか。

「操作が分からない人のためにコールセンターを設け、電話がつながれば一緒にパソコンを操作して申し込めるようにしています」

 パソコンを持っていない人はどうしたらいいのか。

「窓口販売は、来年の今頃から、先着順で販売する予定です」

 1年も後からということは、売れ残りなのか。

「詳細はまだ決まっていません」

 第2弾、第3弾の販売もあるそうだが、それはどのようなものか。

「ネットによる先着順の販売の開始です。ただ、詳細は決まっていません」

 聞けば聞くほど「森喜朗組織委員会会長(81)や小池百合子都知事(66)らシニア世代でも買えるの?」と疑問符が浮かぶのだ。IOC総会で、滝川クリステルがアピールした“おもてなし”精神とは真逆の不親切なシステム。だからこそ、絶対必須の注意点を本誌が挙げよう。

 先にも述べたように、チケット購入には事前にIDが必要となる。その際、メールアドレス、氏名、生年月日、住所、電話番号が必要となる。また、購入の際にはそのIDを打ち込んだうえでの操作が必要となる。申し込みできる枚数は、開閉会式=1人2枚、メダルが決まる試合やレース=4枚、予選=6枚が上限となる。なお、試合やレースはそれぞれ「セッション」と名づけられているので注意したい。

 さらに、覚えておきたい2つのサービスがある。

「1つは、“カスケードサービス”。これは、希望する席が落選した場合、1つランクを下げた席でも抽選できるというものです。また、“第2希望選択サービス”を使えば、第1希望が落選しても、第2希望の申し込みが可能となります。これを使うことで、激戦のチケット争奪戦で、当選確率をアップさせることができます」(前出の記者)

 ちなみに、すべて抽選で、チケットの当選発表日は6月4日。複数当選した場合、すべて購入するか、すべて放棄するかの2択しかなく、一部購入はできない。また、購入にはVISAカードかコンビニでの現金決済しか選べない。チケット申し込みの締切は5月28日。五輪選手を見ならって、挑戦の精神で臨んでみたい。

 5月13日発売の『週刊大衆』ではこの他、新大関・貴景勝へのインタビューなどスポーツ特集を掲載している。

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