草刈正雄
草刈正雄

 連続テレビ小説なつぞら』(NHK)が人気だが、最もファンの心をつかんでいるのは、ヒロインのなつ(広瀬すず/20)でも、幼なじみの天陽を演じる吉沢亮(25)でもない。実はなつの育ての祖父、泰樹を演じる草刈正雄(66)が、ここまでのMVPともいえる活躍を見せているのだ。これまで草刈は感動シーンでフィーチャーされることが多く、ツイッター上では「草刈さん、ほんとにすごい」「この朝ドラのヒロイン草刈正雄じゃん……」と、絶賛するコメントも多かった。

 見る人の心を揺さぶる演技以外に、今回、草刈正雄が注目されている理由がある。それが“真田丸ネタ”だ。草刈は2016年の大河ドラマ真田丸』(同局)で、主人公の真田信繁(堺雅人/45)の父、真田昌幸を演じて話題になった。大胆かつ巧妙な作戦で宿敵の徳川家康内野聖陽/50)を追い込む天才武将として、そして信繁を引っ張る威厳ある父としてものすごい存在感を見せつけ、フォトブックが出るほどの人気になった。

 そして『なつぞら』ではこの『真田丸』の昌幸を想起させるような演出が連発され、朝ドラファンだけでなく大河ファンからも注目を浴びているのだ。まず4月4日放送の第4話では、帯広の菓子店「雪月」の小畑とよ役で、高畑淳子(64)が登場。高畑は『真田丸』では昌幸の正室、薫役だったので、時空を超えて共演が復活と、ファンも喜んだ。

 また、4月13日放送の第12話では、なつの願いを受けて天陽の家の畑を開墾することに。ここで泰樹は、まさかの「雄叫び」を披露し、戦国武将ぶりを発揮した。4月17日放送の第15話では「わしを調略するつもりか」という武将しか言わないであろうセリフまで飛び出したし、5月9日放送の第34話では、スキー大会に出て天陽と対決する孫の照男(清原翔/26)に「勝てばいいんだよ」と、狡猾な一面を持つ真田昌幸っぽい言葉をかけていた。

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