3レース連続で2着という、ちょっと嫌なムードでスタートした5月3週の競馬でしたが、終わってみれば2日で5勝の固め打ち。今年のJRA通算勝ち星も、2位のC・ルメールに、あと一つと迫る49勝まで伸ばすことができました。

 それにしても、3つの2着は、もったいない競馬の連続でした。ポンとゲートを出て、道中5番手を追走した土曜京都の1Rは、4コーナーまではほぼ完璧。イメージでは、最後の直線でスパッと切れる脚を使って前を走る馬を一気にかわすはずでした。ところが、手前を替えなかったためにジリジリとしか伸びず、2着を確保するのがやっとという結果に終わってしまいました。

 続く2Rダート1900メートルも、道中はうまく運び、追い出しのタイミングもドンピシャ。心の中では、「いける!」と叫んだほどです。しかしニホンピロハピアーにとっては、若干距離が長かったのかもしれません。最後の1ハロンで脚が止まってしまいました。もったいないなぁ。つぶやいても結果は変わりません。終わったことは後回しにし、気持ちを切り替えて次のレースに臨むしかありません。

 しかし……。ダート1800メートルで行われた3Rは、さらに、もったいないレースになってしまいました。7枠12番から飛び出したスマートフルーレは、道中3番手をキープ。楽な手応えで進み、直線を向くとGOサインに鋭く反応。加速して先頭に立つと、一気に後続を突き放しました。勝った! そう思った瞬間です。急に落ち着かなくなり、走りながら、スタンドをキョロキョロ。遊びながらの走りになってしまい、最後の最後でクビ差かわされてしまいました。

 結果は、1Rから3つ続けての2着。ありそうで、なかなかありませんが、でも、これも競馬です。

 その逆に、2日間で挙げた5つの白星は、すべて完璧な勝利と言ってもいい内容でした。ゲート練習の成果が表れた京都4Rのエクレアスピード。最内枠から楽な手応えで逃げ切った京都7Rのヘルディン。ゴール手前で2着馬を突き放した東京2Rのコンスタンティナ。上がり32秒5の末脚を繰り出した東京8Rのアイスストーム。スタートで躓いたものの、ものすごい二の脚を使った東京9Rのメイショウサチシオ。すべての馬に、すべての先生に、すべての関係者に感謝です。

■今週はG1安田記念!

 今週末は、東京競馬場を舞台にG1安田記念が行われます。今年最初のG1フェブラリーSを勝ってから3か月半。時代も令和に変わったことですから、そろそろ、2つ目の勲章を手にしたいところですが、頂点を極めるのは、そんなに簡単なことではありません。本当の輝きは、一つ、一つ、目の前のレースを大切に乗った、その先にあります。

 今週も1Rから最終12Rまで、一つでも多くの勝利を目指してベストを尽くします。

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