パチ&スロ、6月はシメ濃厚でも今年は「勝てる日」がある【ギャンブルライター・浜田正則コラム】の画像
(イラスト/玉三郎)

 毎年6月というのは、決まってシメ傾向の月になります。これには複数の理由があります。以下に箇条書きしてみました。

1)株主総会の開催が集中するのがこの6月。業界自体が集客ではなく株主への業績説明に気持ちが行く。なのでメーカーは台をどうやっても売ろうとするし、店はそれを忖度し、無理して買う。とうぜん資金を要するので、客から調達。そんな連鎖での業界関連がシメモードに。

2)ところが、いざ回収しようにも、店にとって6月というのは休日がないため、日曜日以外に収益が見込める日が見つけにくい。そんな際には平常日にガセイベントで売り上げを稼ぐのがパチンコの常とう手段。必然的に平常日も厳しい調整に。

3)あと、ゲスい話だが、偶数月は年金受給される月なので、もともと店はそれらを奪う気が満々。

4)でもって7月はパチンコファンなら誰もが意識する「出しの月」であるため、その資金を貯めるのが6月。

 など。これら一つ一つをみても、「こりゃ相対的にシメだわ」という結論にたどり着きます。

 そんな中、今年に関しては明るい材料がひとつふたつあります。まず一つ目。実は今年の6月って第5土曜と日曜があるんですよ。この第5の週は「還元」というのが、パチンコパチスロ界では暗黙のルールなのです。というわけで、事実上の祝日が2日あると同然なのが今年の6月。この「ゆとり2日」をどう使うかは店のさじ加減ということになります。

 次の要素は、明るい材料と言っていいのか分かりませんが、今日びの台って全然集客に結びつかないことから、何台以上買ってくれないと売らないだとか、バーターも買ってくれないと台を売ってあげないだとかの、メーカーのゴリ押しも弱く、また店もメーカーの言いなりにならないんですよね。そんな理由から、平常から予算が圧縮できている面もあるため、お客への還元はちょっと期待できます。

 そうした還元の方法なのですが、店によってはマニュアル通りに「第5土日」そのものをアケにしてベーシックな還元をするかもしれませんし、別の店では本当ならガセイベントを仕込まなければならないはずの所を「タネありイベント」に昇華させるかも知れません。これは店ごとのさじ加減ですので、探り探りで行きましょう。

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