■二階堂ふみの次は杉咲花?

 というのも、杉咲がブレイクしたのは、16年上半期の朝ドラ『とと姉ちゃん』だ。高畑充希(27)が演じるヒロイン、常子の末の妹、美子をけなげに演じ、お茶の間の人気者となった。今回はそれ以来のNHKドラマ起用なのだが、『とと姉ちゃん』は通期の平均視聴率が22.8%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)というヒット作だったこともあり、NHKとのつながりは強い。

 さらに、近年の朝ドラヒロインの起用傾向も、杉咲のヒロイン抜擢を後押しする。前述の高畑充希や『まれ』で主演を務めた土屋太鳳(24)は、それぞれ朝ドラでヒロインの家族を演じた後、ヒロインとして帰ってきている。また、来年春にスタートする『エール』で窪田正孝(30)が演じる主人公の妻に選ばれた、二階堂ふみ(24)は、昨年の大河ドラマ『西郷どん』にも出演しており、大河から朝ドラという新しいルートを作った。

 朝ドラ経験者、大河ドラマ経験者、この両方に該当するのが、そう、杉咲花だ。まだ21歳という年齢やその人気、演技力を考えると、ここ数年のうちに朝ドラヒロインに指名される可能性は十分ある。

 低視聴率にあえぐ『いだてん』は男性キャラばかりの印象があるドラマだが、最序盤から今に至るまで杉崎が演じるシマの存在は一服の清涼剤となり、視聴者を食い止めるのに大きく貢献している。NHKに売った恩が、近い将来「朝ドラヒロイン」というかたちで返ってきても不思議ではないだろう。(ドラマライター・半澤則吉)

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