ビートたけし(北野武)
ビートたけし(北野武)

 タレントのビートたけしが、幹子夫人と互いに弁護士を立て、5月に協議離婚が成立したことが6月12日、分かった。スポーツ紙などは、たけしから夫人に数十億円の“離婚慰謝料”が渡ったと報じており、たけしに残ったのは東京都世田谷区の自宅のみだという。

「弁護士法人・響」の坂口香澄弁護士によると、離婚の方法には離婚するかどうかを裁判所に判断してもらう“裁判離婚”と、双方が納得したうえで離婚する“協議離婚”があり、一般人の慰謝料は、たとえば不貞行為をしていた場合、“裁判離婚”では100万円から300万円程度。一方、“協議離婚”では、離婚したいと思っても相手が嫌だと言えば離婚できないため、相手が納得するだけの金額を払う必要があり、一般人でも慰謝料が高額になる傾向にあるそうだ。

 一般人に比べると、芸能人や有名人の“離婚慰謝料”は億単位と高額で、過去には元ミュージシャンの小室哲哉が、01年5月、音楽ユニット・TRUE KiSS DESTiNATiONのメンバーだったAsamiと結婚したが、わずか10か月でスピード離婚。渡した慰謝料は7億円と報じられた。また、女優の奥菜恵は04年1月にサイバーエージェントの社長・藤田晋氏と結婚したが1年半で離婚。藤田氏が渡した慰謝料は30億円とも報道された(奥菜は受け取りを否定)。

 なぜこんなに芸能人や有名人の“離婚慰謝料”が高いのか? その理由について、前述の坂口弁護士は「裁判をして夫婦の関係性が公開されることや、大きく報道されること、イメージダウンにつながることを避けたいという思いは、一般の方よりも大きいでしょう」とコメントしていて、一般に公開される裁判で泥沼を露呈させるぐらいだったら、高い慰謝料を支払ってでも協議離婚で終わらせたいという動機があるようだ。

 また、“離婚慰謝料”として報道される金額の中には、実際は慰謝料のほか、財産分与が含まれていることも多くあり、そのため、一方が資産をたくさん持っていて、もう一方はそんなに持っていない場合、離婚に伴う財産分与として高額の資産が移動することになる。そのため「芸能人の方の“離婚慰謝料”として報道される金額は、一般の方の慰謝料に比べて高額になっているのだと思います」(坂口弁護士)ということのようだ。

 仕方がないこととはいえ、芸能人だって高額な慰謝料はつらい。たけしは15日、報道後初の生放送となる『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)に出演した際、「俺もお金がない。ないってことはどっかに行っているわけで。事務所かあっち(夫人側)か、半分は国に(税金で出た)。(自分に残った財産は)家と犬小屋だけ」と、冗談めかして語っていたが、胸中では“笑っている場合”ではないのかもしれない。

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