宮川大輔
宮川大輔

 日本テレビの『世界の果てまでイッテQ!』の放送内容にでっち上げの疑いがあるとして審議してきたBPO(放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会が、7月5日の記者会見で「放送倫理違反があったと言わざるを得ないと判断した」と発表した。

 審議の対象となったのは、『イッテQ!』の大人気企画で、世界中の珍しいお祭りに宮川大輔(46)が参加する『世界で一番盛り上がるのは何祭り?』で、昨年5月20日に放送された「ラオスの橋祭り」と、2017年2月12日に放送された「タイのカリフラワー祭り」の2つの企画。

「昨年11月に『週刊文春』(文藝春秋)が、同企画に“ヤラセ”があると報じましたが、日本テレビは“現地からの提案を受けて成立したもので、番組サイドで企画したり、セットなどを設置した事実はない”と否定したんです。しかし、その後“祭り企画をめぐり、みなさまに疑念を抱かせ、ご心配をおかけする事態に至ったことについて深くお詫び申し上げます”と謝罪し、『祭り企画』が制作されることはなくなりました。

 委員会は“2つの『祭り』は、番組のために現地で用意したものであった”と発表しました。さらに、大げさなナレーションやテロップをかぶせて、“出演者が、現地にもともとある祭りに参加しているように視聴者を誘導した”と指摘。“多くの視聴者が番組に求める約束に反したものだったと言われても仕方がない”と、視聴者を裏切ったと『祭り企画』を断罪しましたね」(民放局ディレクター)

 日本テレビで働く放送作家は話す。

「ヤラセ報道の直後、昨年11月13日の番組収録の際、本番前にチーフプロデューサー以下、番組の幹部数人と宮川さんとで話し合いがもたれたそうです。宮川さんはその際、プロデューサーらの説明に納得し、“これからも一緒にやっていきましょう”と話したそうです。しかしその後に、こう続けたんです。“ただ、『祭り企画』を今後やらないのなら、僕は番組を降板します”、と。

 それだけ宮川さんは『祭り企画』に誇りを持ち、本気で取り組んでいたんです。1年近く『祭り企画』ができないことに、宮川さんはもやもやしていたかもしれません。一部ではMCの内村光良さん(54)に引き止められて『イッテQ!』に残っていたともささやかれています。しかし、今回のBPOの“黒”判定で、今後、『祭り企画』を放送するのは事実上不可能でしょう。そうなると“番組に貢献できないと内村さんに申し訳ない”と、宮川さんはいよいよ『イッテQ!』卒業を決断するかもしれないですね……」

 放送倫理検証委員会は「(『祭り企画』)再開の折には、視聴者はより敏感な目を持って画面の前に座るだろう。その視線を取り込み、さらにはその視線にツッコミを入れるくらいに完成度の高い『祭り』に出会えることを期待する」との意見も添えた。

 世界の祭りに全力で参加する宮川の雄姿を見る日は、はたして来るのだろうか――。

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