みのもんた
みのもんた

 5月の令和改元を筆頭にいろいろあった2019年上半期のニッポンを、天下のご意見番・みのもんた氏がズバッ!と一刀両断。芸能、スポーツ、政治、社会のあれこれを、みんなまとめて「さぁ、どこからでもかかって来なさい!」

 まずは芸能界から行ってみる? そう、今年上半期の芸能界、テレビ界を震撼させた事件といえば、お笑い芸人たちの“闇営業”問題があったね。雨上がり決死隊宮迫博之クン、ロンドンブーツ1号・2号の田村亮クンなど、16人の芸人が反社会的グループのパーティで余興をして、無期限謹慎処分になった一件だ。事務所を通さない直の仕事だったことに加えて、呼ばれた相手が悪かった。なにしろ、高齢者に架空の債券を売りつけて20億円も詐取していた特殊詐欺グループのパーティだったわけでしょう。被害者の方が「許せない!」という気持ちになるのは当然ですよ。

 当初、彼らは「反社会的グループとは知らなかった」「金はもらっていない」と釈明したけど、普通に考えれば、そんなわけはない。彼らだってプロの芸人。「ギャラはいくら?」「主催者は誰?」ってことは一番最初に確かめてるはずなんだ。だって、ギャラがもらえなかったら困るのは自分なんだから。そこでウソをついたことで、火に油を注いじゃったよね。

 ただ、芸能の世界と裏社会、古くから切っても切れない関係があったことは紛れもない事実でね。歌もお芝居も興行をするとなれば、興行を仕切る人が必要になる。お祭りだって屋台をどの順番で並べるか、仕切る人がいなけりゃ成り立たないわけです。いや、そういう関係はすべて断ち切りますと言うなら、それもいい。でもテレビ局や芸能事務所の対応は、時と場合で処分が異なったり、いかにも中途半端だよ。

 ボクも若い頃は、高倉健さん、鶴田浩二さんが出てくる東映任侠映画が好きで、映画館を出てくるときには肩をいからせたりしたもんですよ(笑)。一方で裏社会を叩いておいて、もう一方では礼賛するような映画を作っている。考えてみれば、これもおかしな話だよね。

■ピエール瀧が薬物で逮捕

 ピエール瀧、元KAT-TUNの田口淳之介が捕まった事件も衝撃的だった。とうとう日本もここまで来たか、と思った人も多いんじゃない? ひとつ気になるのは、海外の状況と日本の状況が異なること。「アメリカでは薬局で普通に買えた」薬物が、日本では違法ということもありうるんだよね。国際化が進んだ今だからこそ、もう一度、危険な薬物の線引き、周知を徹底するべきだよ。

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