■スポーツで目立ったのは大谷翔平

 スポーツで目立ったのは、とにかくエンゼルスの大谷翔平選手。今年は野手限定で出場しているけど、日本人メジャーリーガー初のサイクルヒットも達成した。彼がルーキーの年に日ハムの沖縄キャンプで取材したけど、体がデカくて背が高いのにビックリした。実際、MLBでも外国人選手に見劣りしないもんね。

 彼のバッティングフォームは、すごくゆったりしてるのが特徴。バットをゆっくり振っているように見えるけど、あれだけ飛ばすからね。さすがだよ。あとは、なんといっても二刀流だよ。大谷君には、ぜひとも二刀流で成功してほしいね。

 盛り上がってるといえば、1年後に迫った東京五輪のチケットの抽選も始まった。ただ、インターネットでしか応募できないシステムは、パソコンが使えないお年寄りにとっては不親切きわまりないよね。しかも、開会式のチケットの最高額は30万円。これって高すぎない?  五輪のために税金をじゃぶじゃぶ投入したんだから、本来なら、開会式は国民に「見てください」とタダ券配ってもいいくらいだよ。

 あと、日本ではオリンピックとパラリンピックを別ものとして考えがちだけど、海外では2つを対等に扱うのが常識。これは12年のロンドン五輪のときの話だけど、五輪代表選手には入場行進の衣装が支給されたのに、パラリンピック代表選手の服は自腹で用意したというんだ、情けないことに。なぜかというと五輪は文科省の管轄、パラリンピックは厚労省の管轄だから。タテ割り行政の弊害がもろに出ていたわけだ。さすがに今は一本化されたけどね。そもそもパラリンピックの発祥の地は英国のリハビリ病院なんです。体の不自由な人が体操したり、ボールを使ったりしてリハビリをする施設があって。ボクも取材に行きましたが、院長先生いわく「競争をさせると、より効果が上がることが分かった」とのこと。競争心、闘争心がリハビリの効率を上げる。それを競技に発展させたのがパラリンピックなんです。

 だから、ボクは東京五輪が日本人の意識を変えるきっかけになればいいと思う。それこそ「東京オリパラ」を略称にするとかね。カピバラみたいで親しみやすくていいじゃない(笑)。

 今年上半期は高齢ドライバーによる悲惨な事故も多かった。ボクも8月で75歳になるし、そろそろ免許証を返納するつもりなんだ。それで先日、地元の警察の高齢者ドライバー向け講習会に行ったんだけど、会場にコンビニと駐車場の模型があって、高齢者に実際に運転をさせるわけ。「車輪止めのコンクリートを乗り越え、コンビニに突っ込む直前にブレーキかけてください」と言われて、その通りに運転するんだけど、これがなかなか難しい。ボクはギリギリでブレーキをかけることができたけど、ガシャーンとぶつけちゃう人も多かった。高齢者は自分は大丈夫と思いがちだけど、反射神経は確実に衰えている。事故を起こす前に免許証を返納するのは悪くない選択だと思うね。

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