羽生結弦選手
羽生結弦選手

 フィギュアスケーターの羽生結弦(24)が、来月行われる予定だったカナダ・トロントでの新プログラムお披露目を兼ねた公開練習を急遽、中止すると発表した。

「羽生は毎年8月に『クラブトロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブ』でメディアを呼んで練習を公開しています。日本のマスコミにとってその日は、今季のプログラムや本人の意気込みを取材できる貴重な機会なんです。それが“今年は実施しない”という異例の連絡がきたので各社は今、大慌てだそうですよ」(フィギュア関係者)

 というのも羽生はカナダのトロントを練習拠点にしていることもあり、日本のメディアがオフシーズンに本人のコメントを拾う機会がほとんどないのだ。各メディアは毎年、このチャンスに賭けているというわけだ。

「公開練習の中止はかなり痛いでしょうね。スケートの専門誌は公開練習の写真を表紙にしたかったでしょうし、テレビ局も資料映像が撮れなくなりますからね。今年はいまだに新プログラムの曲目すら発表されておらず、マスコミはヤキモキしているのではないでしょうか」(前出のフィギュア関係者)

 一体なぜ、公開練習は突然中止になったのか。前出のフィギュア関係者はむしろ、この中止に「“羽生の本気”が垣間見える」と話す。

「彼は3月に行われた世界選手権でネイサン・チェン(20)に敗れて2位に終わりました。そこで“負けは死も同然”と答えたほどショックが大きかったんです。彼はそもそも、メディア対応が嫌いなタイプの選手ではありません。それなのに今年の公開練習を中止するということは、それだけ“集中モード”“本気モード”に入っているということの表れだと思います。

 羽生は今シーズン“4回転半のジャンプを成功させたい”とも言っていますからね。たとえそれが公開練習であったとしても、自分が納得のいっていないレベルの中途半端なかたちではメディアにジャンプを見せたくなかったのかもしれませんね」(前同)

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