■後戻りできない段階で本家の存在が発覚!?

 前出のフジテレビ関係者は言う。

「ただ、同企画を番組化する際に問題が発覚したというんです。問題とは、同企画と、オランダでオリジナル版が制作され、その後、アメリカをはじめ、ヨーロッパやオーストラリア、台湾や香港などでも制作されている『1 vs. 100』が似すぎているということです」

『1 vs. 100』は、『99人の壁』と基本的に同じフォーマットで、1人のプレイヤーが、100人の解答者と賞金をかけてクイズを行う番組。プレイヤー側にクイズの解答時間制限はないが、解答者側は6秒以内に答えなければならない。プレイヤーがクイズに正解すれば、解答者の不正解の人数に応じて賞金が加算され、不正解した解答者は脱落。プレイヤーが不正解の場合は、その時点で終了となる。

「『99人の壁』もブロッカーがブロックに成功すると、ブロックボーナスが出ます。挑戦者1人、阻止する観覧席が100人(『99人の壁』は99人)というのも同じなら、ブロックボーナスの仕組みも同じですよね。

 実は番組の制作が始まった時点で、番組の仮タイトルでも『99人の壁』ではなく、100という本家と同じ数字がついていたそうです。そこで制作の上層部が酷似していることに気づき、“これはまずい”となったそうです。ただ、もう後戻りはできないタイミングだったようで、100を99に変更し、『99人の壁』と番組タイトルをつけて、進めることになったといいます。もちろん、本家のライセンス許諾はとっていないということです」(前同)

 通常、海外に元の番組がある場合は『クイズ$ミリオネア』のように、本家とライセンス契約を結び、番組フォーマットを購入して、日本版を制作することになるのだが、『99人の壁』はそうではないというのだ。

「局内では、いつ本家から連絡が来るのか心配している人もいますよ。ヨーロッパ、アメリカはガチガチの訴訟社会。万が一、『99人の壁』が権利侵害と認定された場合は、莫大な額の訴訟を起こされる可能性もゼロではないでしょう。なので関係者は戦々恐々としているそうです。そうなった場合は、映画で得た利益をすべて吐き出す必要に迫られる可能性も……。“来年のボーナスは出ないかも”という声もありますね」(同)

 なお、フジテレビに、(1)『99人の壁』が『1 vs. 100』と同じフォーマットであることを認識しているか、(2)許諾を得ているのか、(3)『99人の壁』の制作段階でタイトルを100人から99人に変更したのか、と問い合わせたところ、フジテレビ広報宣伝部から、

「出題形式やシステムなど異なりますので、別フォーマットであると認識しています。なお、制作の詳細についてはお答えしておりません」

 との回答があった。

『99人の壁』が、フジテレビ黒字経営の壁になる!?

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