■冷蔵庫はドアの開け閉めをなるべくしない

 さて、エアコンに続いて、夏に電力消費が激しいのが冷蔵庫。先にも触れた資源エネルギー庁の資料によると、夏の日中の消費電力の17%にも及ぶ。「冷蔵庫で節電するには、物を詰め込みすぎないことと、ドアを開けている時間を可能な限り短くすること。季節にかかわらず、これが最も大事になります」(家電ライター)

 特に夏は、冷たい物を冷蔵庫から出して、口にする機会が非常に多い。これが大きなムダにつながるようなのだ。「電気代の節約のためには、ドアの開け閉めをできるだけしないこと。お茶などよく利用するものは、氷を入れた魔法瓶に入れて外に出しておくのがオススメです」(和田氏)

■水分補給も工夫次第

 さて、電気代以外にも、ムダな出費は数多い。たとえば、飲み物だ。猛暑の中では、熱中症対策のため、こまめな水分補給が欠かせないが、これも工夫次第で大きな節約ができるという。「飲み物を店で買わず、家で麦茶などを作って、小さな水筒をマイボトルにして持ち歩けば、非常に経済的です。もちろん氷水でもいいですし、粉末のスポーツドリンクを利用するのもいいですね」(生活アドバイザー)

 確かに、コンビニや自動販売機で、ペットボトルの飲料水を買えば、1本およそ150円はかかってしまう。「1日1本買ったとして、150円×30日で4500円もの支出になる。一方、スーパーなどで麦茶のティーバッグを買えば、50袋以上入って、だいたい150円前後。これで4000円以上も節約できることになります」(前同)

 暑い夏は、1日1本どころか、2〜3本買ってしまう人もいるはず。そんな人ならば、なおさら“マイボトル”を活用すべきだろう。また、そもそも市販の清涼飲料水の飲みすぎは、ムダな出費につながるだけでなく、体にも良くない面があるという。多くの熱中症患者を診てきた鍼灸師で薬剤師の村上はるみ氏は、こう説明する。

「清涼飲料水は糖分が多いので、飲むと喉が渇いて、さらに飲んでしまう……そんな悪循環に陥ります。その結果、最悪の場合には急性の糖尿病(ペットボトル症候群)になり、死に至ることさえあるのです」 ぜひとも気をつけたい。

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