■チェッカーズやサザンオールスターズなどの80、90年代の定番曲が無難

 また、店になじむコツを前出の五十嵐氏はこう語る。「他客の話には耳を傾けて相槌を打つ。無言のままでも、体だけは会話が弾んでいる方向に向ける。すると、誰かが話を振ってくれ、自然と輪に入れます」

 そんな中で、もう一歩、ママや女性たちとの仲を深めたいと思うなら、カラオケにチャンスがある。

「誰かが歌っている際の会話は、カラオケの邪魔にならない音量で。また曲の間奏で合いの手を入れたり、歌い終えたら拍手するなど、リアクションを取りましょう。ママはもちろん、客からもモテること請け合いです」(前同)

 自分が歌う場合、オススメの選曲は、「沢田研二のほか、チェッカーズサザンオールスターズ、ブルーハーツといった80、90年代の定番曲が無難」だと五十嵐氏は言うが、意外にも万人ウケするのは米津玄師だという。

「今なら『Lemon』を歌っておけば、世代を超えて盛り上がることができます。また、矢沢永吉ファンのママが多いので、ママ狙いなら永ちゃんがオススメ。ちなみに、池袋にある営業43年の老舗店『ピアノラウンジ音痴貴族』(東京都豊島区)は、カラオケがない時代から“歌える店”として繁盛していました。現在もピアノ生演奏で歌えます」

 ママは2代目だが、気さくで明るい性格にひかれる客が多く、代替わりしても客足は衰えないという。やはり、スナックにおいてママの存在は絶大なのだ。

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