■サッカーのワールドカップ予選で歴史的勝利

 大舞台で激しく争ったといえば、サッカーも同様だ。「Jリーグ発足前、日本サッカーは韓国より格下。すでに何度もW杯に出場していた韓国は、乗り越えるべき大きな壁だったんです」(サッカーライター)

 そしてJリーグ誕生直後の1993年10月。日本は念願のW杯初出場をかけて、韓国との対戦に挑んだ。「エースだったカズ(三浦知良)のゴールにより、1-0で勝利。日本がW杯予選で韓国を破ったのは、これが初めてで、まさに歴史的勝利でした」(前同)

 夢をつかみかけた日本代表だったが、続くイラク戦、後半ロスタイムにまさかの同点ゴールを浴び、W杯出場を断たれてしまう。これが「ドーハの悲劇」である。

 さて、サッカーの日韓戦で、ひときわ盛り上がったのがロンドン五輪。両者は、3位決定戦で銅メダルを争うことになったのだ。「世界規模の大会で、日本と韓国がメダルをかけて戦うんですから、ヒートアップしないわけがない」(同)

 韓国サッカー界にとって、五輪の初メダルは悲願。日本以上に闘志を前面に出して挑んだ韓国は、2-0で日本を撃破。銅メダルを獲得するのだが、問題は試合後に起きた。

「一人の韓国選手が『独島は我々の領土』と韓国語で書かれたプラカードを場内で掲げたんです。政治的アピールをすることは五輪憲章違反ですし、なんとも後味の悪い試合となってしまいましたね」(同)

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