■木村沙織を中心にバレーボールでオリンピック銅メダル

 ロンドン五輪では、女子バレーボールでもメダルをかけた日韓戦が行われた。絶対的エース・木村沙織を中心に勝ち進んだ日本は、準決勝でブラジルに敗れ、3位決定戦で韓国とぶつかったのだ。

「予選ではともに3位だった両チームでしたが、この試合では3-0で日本が圧倒。実は、五輪の最終予選では、日本は韓国に敗れていたんですね。まさに、宿敵に打ち勝つことでつかんだ銅メダルと言えます」(スポーツ紙デスク)

 女子バレーボールで、日本がメダルを獲得したのは、年ロサンゼルス五輪以来、28年ぶりのことだった。

 ライバルを乗り越えての栄光――それはバドミントンでも見ることができた。2016年のリオデジャネイロ五輪。女子ダブルスで高橋礼華松友美佐紀の“タカマツ”ペアが、金メダルを獲得したのを覚えている人も多いだろう。実は、その大きなポイントとなったのは、準決勝の韓国ペアとの対戦だった。

「長らく低迷の続いていた日本のバドミントン界は、韓国に大きく水をあけられていました。そこで、代表強化のために04年、代表監督として迎えられたのが、韓国人の朴柱奉氏だったんです」(ベテラン記者)

 朴氏は、五輪で金メダルも獲得している、韓国の英雄的存在。その手腕により、日本は劇的な変化を遂げる。「日本選手はみるみる成長し、国際大会でも結果が残せるようになった。その集大成が、リオの準決勝。韓国人監督の指導によって、最大の敵・韓国を倒し、さらには日本は金メダルをつかんだわけですから、非常に象徴的ですよね」(前同)

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