北村一輝『スカーレット』のダメおやじで“父親キャラ”に開眼かの画像
※画像はNHK『スカーレット』番組公式ホームページより

 連続テレビ小説スカーレット』(NHK)が、9月30日から始まった。戸田恵梨香(31)がヒロインを演じる本作だが、1週目で描かれるのは、朝ドラ恒例のヒロインの子ども時代。ドラマの本格的なスタートは2週目の後半からなのだが、SNSでは「子役がいい!」「子役さんたちがみんな天才!」という声が多く、本来は目立たない1週目が好評だ。ここでは見事なスタートダッシュを切った、本作のポイントを考えてみたい。まずは10月5日の放送を振り返る。

 喜美子(川島夕空/11)の父である常治(北村一輝/50)は、借金取りらしい男に家の前で遭遇するが、嘘をついて逃げ切る。その後、喜美子は家にやってきた借金取りのために、風呂を沸かすことになり……。

 ドラマ初週を見てまず感じたのは、「このスタートダッシュは北村一輝のおかげでは」ということ。北村が、ヒロインの父親、常治を見事に演じているのだ。

 子どもに厳しく、気性が荒くて感情的になりやすい昭和の父親。その一方で見栄っ張りのくせにお金には無頓着で情に熱く、コテコテの関西弁を話して大阪が一番と信じて疑わないという、ダメおやじの顔を持つ。そんな漫才師のような役を、大阪出身の北村は完ぺきな関西弁で軽妙に演じ、さっそく「ハマり役」になっている。子役のかわいさも確かに魅力だが、地味になりがちな朝ドラ初週を魅力的にまとめたのは、間違いなく北村の快演のおかげだろう。

 そんな北村は10月4日放送の『ごごナマ』(NHK)に出演、『スカーレット』の裏側を語っていた。朝ドラのキャストは「家族みたいなもんなんですよね」とコメントし、リハーサルをくり返すことで、しっかり家族感を出せたと話していた。

  1. 1
  2. 2