飲んだら死ぬ!? 味噌汁の恐怖の画像
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 厳しい残暑も終わり、ようやく秋めいてきた今日この頃。食欲の秋ということで、旬の味覚を楽しみにしている読者諸兄も多いと思われるが、そこに黄信号がともっている。「気温も湿度も高い夏に多発すると思われがちな食中毒ですが、発生件数が一番多い時期は、実は9~10月なんです。食中毒を発症すると、激しい下痢や嘔吐が起こるため、抵抗力の弱い高齢者にとっては、命に関わる危険もあるだけに注意が必要です」(介護施設職員)

 中でも、食中毒が最も起こりやすいのは、想像の斜め上をいくメニューだった。「意外に思われるかもしれませんが、日本人なら誰もが好む“みそ汁”です。食中毒患者の大部分から、ウェルシュ菌という病原菌が検出されているんですが、ウェルシュ菌にとって、みそ汁の中はかっこうの培養環境になっているんです」(栄養士)

 ナマ物ではなく、加熱食品であるみそ汁の中で増殖するウェルシュ菌とは?「人間や動物の大腸内常在菌であり、下水、河川、海、耕地などの土壌に広く分布しているので、当然、野菜や肉、魚などの食物にもごくふつうに付着しています。また厄介なのは、高温でも死滅しません。さらに嫌気性菌という性質を持っており、酸素がない状況を好みます。鍋に入ったスープや煮物などは、底の部分には酸素がないため、嫌気性菌にとっては、繁殖するには最も好都合な環境なんです」(前同)

 ウェルシュ菌は別名“給食病”と呼ばれ、大量の調理をしたときに発生することが多い。では、どうやって予防すればいいのか。「加熱調理を過信しないことが重要です。前述の通り、加熱では死滅しませんので、涼しくなったからといって、常温のままで保存しておくのは大変危険。この油断が9~10月の食中毒件数を底上げしている要因です」(同)

 保存するには、ちょっとしたコツが必要だと言う。「コンロにかけたままではなく、冷蔵することが必須。さらに鍋に入れたままでは冷えるのに時間がかかるので、小分けして冷蔵保存してください。さすがのウェルシュ菌も冷蔵すれば増殖しないので、食中毒予防になります」(同)

 海の幸も山の幸も盛りだくさんの“食欲の秋”を存分に堪能するためにも気をつけたい。

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