パチンコ“増税対応”にホールもブチギレ続出のワケ【ギャンブルライター・浜田正則コラム】の画像
(イラスト/玉三郎)

 前々回の当コラムhttps://taishu.jp/articles/-/68555)にて、私はしっかりと裏をとった上で「10月1日消費税増税の影響は無視!」なんて声高に謳ってしまいましたが、ふたを開けたら……。10月1日は確かにどの店も「昨日と一緒ですよ」みたいな振る舞いをしておいて、「10月8日からスロットの貸しコインが1000円50枚から46枚になります」など、まさかの『2週目以降からの対策始動』が続出!!

 なったものは諦めるにしても、これほどの搾取は致命的な改悪でしょう。50枚に対して4枚の天引きということは、100枚あたりで8枚ですから、ちょうど8%のベースダウンです。スロットの機械割を見れば、最高設定の6であっても機械割が106%程度であることを考えれば、この数字がいかに馬鹿げたものなのかがお分かりかと思います。

 この改悪の前に、大半のホールがすでに換金を非等価にしてあるので、これにて機械割110%程度で初めてトントン。要するに理論値通り、またはそれ以上に投資がかさめば、たとえ設定6でも勝てないことになります(現実では持ち玉遊技状態が長ければもうちょっと有利になるなど、複雑な計算なのですが)。

 現場の主任を皮切りに、ホール店員の知り合いを次々と当たってみました。

私「こうすることは最初から知ってたんだよね?」
主任「は……い、もちろん」

 そう言う主任に、私が前々回の当コラムイラストマンガhttps://taishu.jp/articles/-/68555)に記した内容をとがめてみました。

私「9月末に、なんで私にウソをついたわけ?」
主任「いいえ、言葉の通り、10月1日には何も無かったですよね。ウソはついてません」

 そもそもこうなった最大の理由は、前々回の当コラムでも記しましたが、2014年に5%から8%に増税された際には保通協(一般財団法人保安通信協会)から、東京都の非等価交換をはじめとする半強制的な対処を迫られたのが、今回の増税ではそういった一斉の通達は無く、増税に対しての処置は「各店舗グループの方針に任せる」というスタンスだったのです。これが災いして、くだんの有り様になったわけですね。

 この場当たりな対応、コアなファンから相当信頼を損ねましたね。

 とはいえ、救いなのは、今回の増税対策では、比較的パチンコが現状維持だったこと。パチとスロの両方をたしなむ人なんかは、スロットからはしばらく引いて、玉主体で遊技しておくといいでしょう。しばらくすれば、スロットも結局なんらかの施しがなされて、いつも通りの営業形態に落ち着くでしょう。

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