前田美里
前田美里

アイドルで坂道オタ! 前田美里の「坂道が好きだ!」 第2回

 近年、さらに加熱する坂道シリーズ。その人気は多種多様のファンを生み、ついには同じアイドルながらにアイドルを推すという熱烈な「坂」ファンが現れた。それが坂道オタ界隈でもガチ勢と認められるグラビアアイドル前田美里だ。彼女とともに坂道の魅力に触れていきたい。

■6年間のアイドル活動を終え、OLへ

――6年間アイドル活動に没頭された後、一度活動を休止されます。

 単純に自分の年齢が二十歳という境目に立ったというのが大きいですね。私自身就職も決まり、さらに他のメンバーの卒業なども重なって、タイミング的に今かな、と。

――将来を見越す条件がそろった。

 そうですね。堅実に人生を歩くのもそれは素敵だな、と。でも就職先が面白かったんです(笑)。最初についてくれた女性の先輩がめっちゃアイドル好きで。地下アイドルとか声優のユニットだったりを応援されてたみたいで。私もアイドル好きなので推し話に花が咲きました。で、実は私のことも知ってたみたいで(笑)。

――(笑)。部下がアイドルのあの子だ! みたいな。

 結局1年で会社は辞めるのですが、辞める直前にそれをカミングアウトされたんですよ。「実は知ってたのよ」って。一応それまで気を遣ってくれてたみたいで普通に接してくれたんですが、びっくりしました。

――それは面白いですね。応援していたアイドルに仕事を教えていたのですね(笑)。でもアイドル好きの先輩がすぐそばにいたことで、会社員時代もアイドルというものが身近にあったわけですね。

■欅坂46でアイドルにどハマリ

 そうですね。他のアイドルさんって今までは「共演したい」という感覚が大きかったのに、「どうしたんだろう私、アイドルを追っかけるの楽しいな」って。最初は少し違和感がありましたが、全然嫌ではなかったです。見る側に立つのはこれが原点かもしれませんね。なんといってもこのタイミングで欅坂46がバーンとデビューしますし。

――2015年に結成し、2016年デビューですね。

 実にセンセーショナルでした。欅は追う側としては並外れた刺激に満ちていました。実は前の事務所を辞めるくらいにギリギリ欅坂のオーディションの募集があって。でもそのときは、今のグループで活躍したい、という気持ちもあってなかなか決断できませんでした。

――そのまま時は過ぎて行ってしまった。

 はい。なので本当に最初から欅坂には特別な思いがあって。特にライブは絶対行くぞ、と決意していました。でも全然チケットが当たらないんですよね……。最初からものすごい人気で。外れて外れて、やっと当たったのが2017年の欅共和国なんです。

――共和国ですか! 最初のライブとしてはそれはまた刺激が強い(笑)。

 その前に乃木坂のライブはちょこちょこと行っていました。特に神宮が多かったかな。でもそのころはまだ自分がアイドルをやってた頃なので、ステージで輝いている姿を見てすごい悔しかったです。普通に楽しいとか鳥肌立ったとかはあるんですけど、自分がこのステージに立ったらどうなってたんだろう? あの衣装着てみたいな、とか。ちょっと悔しいぞ、という部分で感情的になるというか、悔し涙みたいなものがありました。

――同業ならではの思いですね。

 はい。アイドルを辞めた後に初めて行ったのが欅共和国です。そのときも悔しいという思いはあったのですが、でも悔しいからこそ、自分もアイドルをやっていた立場から、あ、応援したいな、みたいな感情がふつふつと生まれたんです。そこから先はあっという間でしたね。どハマりです。

――悔しさと感動のアンビバレンツですね。そこからご自身の復帰にも繋がったんでしょうか?

 なんですかね。自分が欅坂とかを好きになってみてるうちに、やっぱり自分ももう一回芸能のお仕事やりたいなって。会社も普通に行ってるんだけど、でもやっぱり刺激が足りないぞ、と。やっぱり芸能って普通の日常とは違うじゃないですか。欅ちゃんたちみたいにもう一度頑張ってみるか!! と決意しました。

――まさにアイドルの存在意義ですよね。人に活力を与えるきっかけになるという。

本日の新着記事を読む