世界を舞台に活躍するジョッキーが新たに戦列に加わることになりました。菊花賞ウィークから参戦しているC・スミヨンに加え、日本でもおなじみのR・ムーア。昨年末から今年の頭にかけて初来日したO・マーフィー。そしてさらに、もう一人、世界No.1ジョッキーと呼ばれるフランキーこと、L・デットーリです。年齢は僕より2つ下ですが、騎乗技術や考え方など勉強させられることがとても多く、尊敬してやまない超一流のジョッキーです。

 顔を合わせると、ユタカは世界中どこの競馬場に行ってもいるよな。と、人懐こい笑みを浮かべますが、それは、こっちのセリフです。名牝エネイブルとのコンビで挑んだ凱旋門賞3連覇の夢は、惜しくも2着。偉業を達成することはできませんでしたが、これまで彼が築き上げてきた実績は、No.1にふさわしいものばかり。今年の6月〜8月の3か月間で勝ち取ったG1勝利数13は、衰えるどころか、ますます冴え渡っているという証明です。

 今回の短期免許取得は、日本ダービーに騎乗するために来日した2011年以来、実に8年ぶり。とはいえ、それこそ、世界中、いろんな競馬場で顔を合わせているので、それほど時間がたっているというのは、正直、驚きです。

――スミヨンにムーアにデットーリ。日本人ジョッキーは大変ですね。早くも、そんな声が上がっているようですが、若手のジョッキーにとっては、彼の競馬に取り組む姿勢、騎乗技術を間近で見られるというのは、大きな財産になるはずです。そうしなければ、いつまでたっても、日本人ジョッキーは世界で勝負できないままです。

――近づいて、追いついて、追い越すために。世界中の名手が日本に集まる現在、この時期に僕を含めた日本人ジョッキーは、やるべきことが山積み。心配よりも、むしろ個人的には楽しくてうれしくて、ワクワクしています。

 気合乗り120%の僕が楽しみにしているメインレースは、17日、京都競馬場で行われるG1マイルCS。一発、勝負をかけて思い切った騎乗をしたいと思います。

 今年もあとわずかになりましたが、競馬は、ジャパンC、チャンピオンズC、阪神JF、朝日杯FS、有馬記念、そして令和元年の競馬を締めくくるホープフルSと、G1レースが目白押し。今年はここまで、フェブラリーSと菊花賞、2つの勲章を手にしましたが、あと1つ……いや、あと2つはG1を取るつもりで最後まで全力で駆け抜けます。

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