栃木県と群馬県は同じ北関東で隣り合っています。そして昔から、この両県はとにかく仲が悪い! と言われているんですね。ちなみに私は群馬県出身。対して、栃木県を代表する芸人さんといえば、そう、栃木訛りを全面に打ち出しているお笑いコンビ『U字工事』(福田薫さん・益子拓郎さん)です。というわけで、今週の「あなたに会いたい」は、栃木VS群馬の代理戦争です。
福田「この前、群馬県の前橋市に行ってきたばかりですよ。競輪の仕事で」
ゆま「あ~! 前橋には競輪場がありますからね」
益子「自分もボートが好きなんで、桐生市(群馬県)には毎年行っています!」
ゆま「おお~。群馬県は公営ギャンブル場が多いんですよね。伊勢崎市にはオートレース場、私の地元でもある高崎市には昔、競馬場がありました。今は場外馬券場のみですけど」
福田「群馬、最高です。僕は全国の公営ギャンブル場を回りたいという夢があるほど、ギャンブル好きなので、群馬の人が羨ましい」
ゆま「うわあ、ありがとうございます。な~んだ、栃木の人は群馬を嫌ってるものだと思ってました」
益子「群馬といえば、鳥めしも最高っす!」
ゆま「うれしい。鳥めしは私の地元・高崎市の『登利平』が有名です」
福田「おいしいですよね。群馬の鳥めしは、まず鶏肉がしょっぱい。さらに漬物もしょっぱい。ご飯もしょっぱい!」
ゆま「あの、しょっぱさが癖になりますよね~」
福田「とにかく喉が渇く、渇く!」
ゆま「……はい?」
益子「あ、そういえば! 群馬といえば『峠の釜めし』ってあるじゃないですか」
ゆま「はい。あれもおいしいですよね!」
益子「おいしいです。ちなみに、『峠の釜めし』の釡は栃木県で作っているんです」
ゆま「そうなんですか?」
益子「はい。あの釡は栃木の“益子焼”です」
ゆま「じゃあ、仲良しじゃないですか。ビジネスパートナーってことですね」
福田「WinWinの関係ですよ」
ゆま「おお。栃木で作っているあの釡はすごく使い勝手がよくて、釜めしを食べた後も利用できるんです」
益子「いやあ、ありがたい」
ゆま「まあ、ただ増えすぎちゃって。たまに“邪魔だなぁ”と思いますけど」
福田&益子「……邪魔?」
ゆま「ちなみに最近、『峠の釜めし』の釡はプラスチック製も出てきたんです」
益子「そうなんだ……」
福田「喧嘩はやめましょうよ。どうですか。お互いのいいところを褒めあうのは」
ゆま「いいですね!」
福田「まず、栃木の人間から見て、群馬のいいところは、サバサバしていて、人懐っこさがあります」
ゆま「うれしい!」
益子「逆に栃木の人は恥ずかしがり屋で、引っ込み思案が多いんです」
ゆま「なるほど~」
福田「そうだよな。群馬の人は自信家が多いよな」
ゆま「……自信家かなぁ」
福田「やっぱり群馬といえば江戸時代は“天領”で、幕府の直轄地だったから、自信家が多いんだろうね」
益子「ダムも多いから、何かあったら、東京に対しても“水止めるぞ”と言えますよね」
福田「すごいな、群馬」
ゆま「あのぉ。途中から全然、褒めてもらっている感じがしないんですけど」
益子「褒めていますよ。もう一つ大事なことを忘れていました。群馬の女性は、“かかあ天下”と呼ばれています。素晴らしい」
福田「おい、それ、褒めてないだろ。ゆまさんの前で失礼だろ」
ゆま「はいはい、私は“かかあ天下”ですよ。でも、皆さん、かかあ天下の本当の意味を分かっていません。一見、気が強くてワガママばかり言っている女性に思われるけど、本当は男性を立てる女性のことなんです。男を尻に敷いているようで、実は献身的なんです」
福田&益子「はあ……」
ゆま「全然、納得していないじゃないですか!」