丘みどり
丘みどり

 テレビ番組収録後の忙しい中、取材に応じてくれた丘みどりさん。演歌の道ではもちろんのこと、映画やバラエティ番組などでも大活躍し、世間の注目を集める彼女が充実の一年を振り返り今後を語った。

――3年連続となる『NHK紅白歌合戦』出場、おめでとうございます!

丘 ありがとうございます。知らされたときは、ホッとしました。ファンの方から“今年はちょっと難しいかも”って、すごく言われていたので……。

――ファンの方は、心配してくれていたんですね。

丘 はい。演歌の枠がどんどん少なくなっていく中で、(演歌歌手の出場者が)減らされるんじゃないかというのと、代わりに、こういう人が出るんじゃないかっていう噂が流れているよ、みどりちゃん、知ってる? みたいな感じで(笑)。

――そう言われると気にしちゃいますよね。

丘 いえ、私は気にしてもどうしようもないので、あまり考えないようにしていました。ご心配おかけしたファンの皆さんには、決まってよかったって、コンサート会場で横断幕などで、本当に連日お祝いしていただきました。

――一年を振り返っていかがでした? 

丘 なんでもチャレンジしようと思っていたので、コントだったり、初めての映画出演や海外コンサートをさせてもらったりと、すごく刺激的な一年でした。

――初の海外公演は、どちらで開催されたんですか。

丘 パラオ共和国です。パラオでの公演は、私の歌手人生において一番大きな出来事です。

――なぜ、パラオで? 

丘 パラオの文化・音楽親善大使に任命されて、呼ばれたんです。パラオはスキューバダイビングで有名で、私はダイビングのライセンスを持っていまして……。NHKがテレビで放送するパラオでは、演歌が大人気で、演歌歌手でダイビングの免許を持っていることと、私の出身県である兵庫県がパラオと姉妹都市であることなど、いろんなことが重なって親善大使に選ばれたんです。

――そういうわけだったんですね。コンサートは、盛り上がったんでしょうね。

丘 パラオの皆さんが、ご存じかなっていうような曲や、逆に皆さんから、どうしても歌ってほしいという曲を一節歌うだけで、反応がすごかったですね。

――おおっ。パラオの客は、ノリもよかったんですね。

丘 はい。いつもテレビで見ている人がいるみたいな感じでした。あと、日本では当たり前のことなんですけど、歌いながら客席に降りてきて握手をする……というのが初めてだったみたいで、とても感動されていましたね。

――初めてづくしのコンサートだったというわけですね。ダイビングがご縁で始まった仕事だそうですが、ダイビングを始めたきっかけは何でした? 

丘 10年ぐらい前にたまたま旅行先の沖縄で、体験ダイビングをしたときに、毎日、音を聞いている生活の中で、海に入っているときだけ自分の呼吸の音しか聞こえない……という海の底の世界がすごく新鮮だったんですね。それで海のことをもっと知りたいなって思い立って、一人でライセンスを取りにいきました。

――へぇ〜、パラオの海はいかがでしたか? 

丘 最高のひと言でしたね。(ダイビングは)2年ぶりだったので、最初はちょっと不安があったんですけど、あまりにも海の生き物が多過ぎたのに感動して、怖いのをすぐに忘れました。あんなに大きなマンタ(オニイトマキエイ)を近くで見られて、メッチャ興奮しました(笑)。海の生き物の中でダントツにオーラがありましたね。

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