■関東は「首都直下巨大地震」
一方、関東に目を向ければ、「首都直下巨大地震」の危機にも直面している。「去年の暮れに、関東地方で震度3〜4クラスの地震が頻発。“首都直下地震の前触れか!”と、不安の声が上がりました」(ジャーナリスト)
発生メカニズムは南海トラフと違い、地下の活断層が動いて、巨大地震を引き起こすタイプ。こちらも南海トラフ同様、大きな揺れが予想される地域を表2にまとめた。
東京23区が軒並み大きな揺れの被害に遭い、江東区と大田区の一部では、阪神大震災と同じく震度7に見舞われるとされている。この首都直下地震の死者は2万人以上と予測される。
ただし、直下型地震が襲うのは首都圏だけではない。「直下型地震と言うと、M7級の地震の原因となる活断層ばかりが注目されていますが、まだ認定されていない“隠れた断層”が、どの都市の下に走っているか分かりません。それらの断層でも十分、M6クラスの直下型地震を引き起こします」(前出の梅田名誉教授)
つまり、地震国といわれる日本に、もはや安全な街はないということ。いつ起きても大丈夫なように、準備だけはしておいたほうがよさそうだ。