■靴選び編

 トレーニングを始めると、ランニングシューズにもこだわりたくなるもの。「走るとなると、足に与える衝撃も大きいんです。ランニングの場合は、自分の体重の3倍の負担が足にかかります」(同)

 それゆえ、靴選びは重要。「しっかりしたものをはいていないと、足首、膝の故障だけではなくて、骨盤、背骨など体全体のバランスを崩してしまいます」

 こう語るのは、人気スポーツブランド「アンダーアーマー」でシューズ開発に携わる松原恵治氏。選び方のポイントを教えてくれた。「初心者が選ぶべきは厚底のランニングシューズ。さらに、左右が固く補強されて、足がブレにくい靴から選ぶといいと思います」

 昨今、専用シューズは種類も多い。大手スポーツショップ『スポーツオーソリティ 赤羽店』に、店での靴選びのコツを聞いた。「メーカーが出している商品は、カジュアルからトップ選手用まで多種多様です。その中で、初心者対応のシューズとなると、当店では、“セーフティクッション”と“クッション”の表示をしています。参考価格で1万円前後、セールでは割安商品も多いです。その価格帯から好みで選んでいただければ、大丈夫ですね」

 また、谷川氏はシューズについての盲点を指摘する。「ピッタリちょうどのサイズだと爪を痛めます。かかと側に足をしっかり寄せて、つま先のほうに指1本入るくらいのシューズがベスト。5ミリ〜1センチ余るくらいがいいですね。あとは、靴紐で調整します」

 靴をはく際も要注意だ。「無意識にはくのではなく、かかとを床にトントンして、前のほうから紐をしっかり締めます。紐は穴の一番上が1つ空けるまで、きちんと通してください。ランニングシューズをちゃんとはくことは基本ですが、意外とはけていません」(前同)

 着脱しやすいからと紐を緩めてはくのはご法度だ。「上の穴を2つほどあけて、紐を結んでいる人がいますが、これでは、足が横ブレしやすく、捻挫の原因になります。ただし、急にギュッと強く締めると足の脇が痛くなるから、自分で加減してみてください」(同)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6