■広島カープが巨人、DeNAを追う

 巨人、DeNAを追うのが、3位の広島。4連覇を目指した昨季は、まさかのBクラス転落という屈辱を味わった。「丸が抜けたとはいえ、チーム力が衰えたわけじゃない。Bクラスは、田中広輔や守護神・中崎ら主力の不調に尽きる」(担当記者)

 佐々岡新監督の手で、地力を再び発揮できるかがカギとなりそうだ。「外国人は獲ったものの、3連覇時から戦力的な上積みはない。小園やドラフト1位の森下など、若手の新戦力が出てくるかどうかでしょうね」(前同)

 4位は、大型補強を敢行した阪神。「新外国人を5人も獲得。特にメジャー通算92本のボーア、韓国で最多打点王のサンズが目玉です」(スポーツライター)

 昨季は3位に滑り込んだが、リリーフで大活躍したジョンソン、ドリスが退団。福留、糸井、藤川と、投打でベテラン頼みなのも不安要素だ。「新外国人が打ってくれるかどうかで、順位が大きく変動するのでは」(江本氏)

 5位の東京ヤクルト、6位の中日は、上位に食い込むのが難しそうだ。昨年の最下位・ヤクルトは、山田や青木、新人王の村上など、打力はピカイチ。しかし、エース不在の投手陣は改善されていない。「バレンティンが抜けて、打力が下がるのは明白なのに、投手陣は弱いまま。これでは、まともに戦えません」(金村氏)

 かつてのセーブ王、高津新監督が、どう投手力を底上げするのか、見ものだ。昨年5位で、オフに目立った補強がなかった中日。「日本代表クラスの選手がいない。現有戦力では厳しい」(前出のライター)

 なお、本誌の予想では最下位としたが、江本、金村両氏の見方は、まったく違っている。「投打のバランスが取れている。大番狂わせが起きるかも」(江本氏)「何かきっかけがあれば浮上する、台風の目になりうるチーム」(金村氏)

 はたして、伏竜がミラクルを呼ぶか――?

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