平均視聴率10%越え(ビデオリサーチ調べ/関東地区)が続出し、順調な滑り出しを見せているドラマが多い2020年冬クールのドラマ。今回は男性陣のイケメンぶりが目立つものが多く、特に『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)の医師・天堂を演じる佐藤健(30)のツンデレぶりは必見だ。
まるで視聴者本人と恋愛している錯覚に陥るようなカメラアングルが満載で、まさに「眼福」。魔王と呼ばれるほどの冷ややかなキャラながら、ヒロインの佐倉七瀬(上白石萌音/22)にさっそくハグしたりおんぶをしたり、ツンデレの「デレ」の距離感が非常に近い。このドラマは「少女マンガの実写化」ということを頭に置き、早すぎる展開、ベタなセリフやポーズを存分に楽しむべき作品だといえよう。
ネットでも「佐藤健のカッコよさに死にそうになる」「きゅんきゅんする」など、心を持っていかれたコメントが多数、躍っている。そもそも今クールはサスペンス寄りのドラマが多いので、このドラマのベタな乙女視線は貴重な癒しなのだ。天堂と同期の医師でありライバルの来生役、毎熊克哉(32)や、心の優しい看護師・仁志役の渡邊圭祐(26)など、タイプが違うイケメンがそれぞれの恋模様を楽しませてくれるのもうれしい。
イケメンといえば、ドラマ自体の評価としては賛否両論だが『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』(日本テレビ系)の横浜流星(23)もポテンシャルの高さを発揮している。
横浜は清野菜名(25)演じるヒロイン、“ミスパンダ”こと川田レンを操る森島直輝を演じ、極真空手で世界大会優勝の過去を持つ身体能力を発揮。整った顔で表情をまったく変えず、華麗なアクションでヒロインを守る姿は神々しささえ感じる。多少ストーリーがモタモタでも、彼と清野のアクションシーンだけでカバーできるほどの見応えだ。
ただ、なぜか『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』を見るほどに『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)で彼が演じた“ゆりゆり”が、ものすごく恋しくなってしまうのだ。クールにアクションを決める彼も素晴らしいのだが、動ではなく静の横浜流星、つまり「甘え恋しがる表情」を求めてしまうのである。
トリッキーな作品より、重厚な人間ドラマでコロコロと表情を変える横浜流星を見たい。それが叶ったら、また別の彼を見たくなる気もするが……。
どのドラマでも、間違いなく予想以上の美しさを拝ませてくれる佐藤健。追えば追うほど「もっともっと彼には他の魅力があるはずだ」と、涸渇感を抱かせる横浜流星。どちらも3月までじっくりと見守りたい……いや、お姿をありがたく拝見させていただきます!(田中稲)